それ
それとはそれのことであり、あれのことではなく、ましてやこれのことでもない。基本的には、それなので、それが出来る。
「それ」とは何か[編集]
「それ」とは何か、それとはそれのことであり、決して一般に言うあれのことではない。つまりそれであり、まさしく今君の頭の中に浮んだそれである。そのはずであるが、君がまだあれだと思っているならそれは間違いであり、正しくはそれである。
それの歴史[編集]
日本における「それ」の起源については諸説があり、それが使い始められたのは飛鳥時代の後半だとされる。その証拠としてそれを持ち出す者もいるが、私はそれについてはいささか疑問をもつ。私は、それはそれが示すように平安時代から使用され始めたと考えている。少なくとも安土桃山時代には、それは近代的なそれとしての体裁をある程度まで整え、それらしくなっていたことがそれ相応の記録によって確認されている。しかし江戸時代初期、それがあまりにもあれであるというそれっぽい理由により、幕府の直轄地においてそれを用いることは禁止される事態に陥った。これによってそれは暗黒の時代を迎えるが、それしきのことでそれっきり廃れてしまうようなそれではなかった。幕末の動乱期、あるいは明治維新時の混乱に乗じて、それはそれとなく復権を果たすのである。また、明治期には夏目漱石らの尽力もあってそれは現代のような形に洗練され、あれやこれやといったシチュエーションに応じてそれぞれ使い分けられるほどとなり、現代においても、それからそれへと、それこそあれのように発展を続けている。
用法[編集]
- それは探していたそれとは違いますが、それに似ています。
- それはそれで、あれですが、あっちの方がそれっぽいです。
- それはそうと、この後、一杯どうですか?
- ふうん。それで? 要するに君は何が言いたいのかな?
- めんそーれ。
それの研究史[編集]
それについての研究は、記録が残っている限りでは古代ギリシャにまで遡ることができる。以下に代表的な例を示す。
アリストテレス[編集]
歴史上初めて、それを体系的に分析した『それ学』を著した。神話の時代から当時のそれをめぐる状況まで網羅しており、現代においても資料的価値がそれ相応に高い。
カール・グスタフ・ユング[編集]
それに対して心理学的な観点からアプローチを試みた論文『無意識のそれ』を1950年に発表。後のユング心理学の原型になったとかならなかったとかいう説もあるが、ナチス的にはそんなことはどうでもいいのである。
空海[編集]
中国で密教と一緒にそれについても学び、日本に帰国後も和歌山の山奥にこもって瞑想とか仏像造りとかをしながらそれを研究。やがてそれを極めたつもりになった空海は、自慢の達筆で『レッツ即身成仏! ~それ篇~』を記したとされる。宗教的にそれを考察した例は少ないため非常に貴重なものであったが、現存しない。
竹内巨麿[編集]
竹内文書を書き記す片手間に、日本におけるそれについての概論を執筆。『神代それ古伝』という名らしいが、神代文字で書かれていたため誰も読めなかった。それらしい解釈ぐらいならできるかもしれないものの、それが現存してないのだから仕方ないよね。
それに[編集]
それにとはそれに加えてと言う意味であり意味を強めたり、反問の意味を表す。