人造昆虫カブトボーグシリーズ

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』

カブトボーグ から転送)

『人造昆虫カブトボーグ』シリーズ(じんぞうこんちゅうかぶとぼーぐ、英語:Artificial insect KABUTO BORG series)は、2002年3月から2007年10月にかけてNHK独立UHF系BSジャパン(BSデジタル)で全3シリーズが放送されたテレビアニメ作品、及びこれを中心としたドラマCD作品、漫画作品、ライトノベル作品、玩具である。

カブトボーグ』『カブボー』(極端な場合では『ボーグ』)と略されることがある。玩具の販売促進を目的としたアニメ(いわゆる販促アニメ)に含まれるが、アニメ放映時には肝心の玩具が発売されず、玩具人気とは完全に独立した人気を誇った点で従来とは大きく異なる作品である。

本項では、シリーズの全体的な概要、およびシリーズ共通の設定について記述する。


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  • 人造昆虫カブトボーグ(通称無印)
  • 人造昆虫カブトボーグV(ブイ)
  • 人造昆虫カブトボーグ V×V
  • 人造昆虫カブトボーグ V×(ブイクロス):サウンドチャージ

目次

[編集] 作品の成立

本作品は、2001年に漫画家であるコゲどんぼの発表した漫画作品『へきさぐらむマインドⅢ~Eternal Chaos Forever~』(通称『へきマ3』)のスピンオフ作品の一種である。元は遊び心として作者がシャレで作った嘘番組の「CMスポット」という名前の1コマであったが、それを発展させ2002年発売の同作のファンブック『へきさぐらむマインドⅢ パンドラボーグの謎』内のミニシナリオ1話を掲載、後にそれを原作としたテレビアニメシリーズが作成される。 アニメ本編3シリーズの他、本編の補完的・外伝的ストーリーを収録したドラマCD『サウンドチャージVXⅠ~Ⅲ』、原作者コゲどんぼが監修を務め、アニメシリーズの構成を担当する大和屋暁が執筆する小説作品『人造昆虫カブトボーグ』、及び原作・大和屋暁、作画・野田康行の漫画作品『人造昆虫カブトボーグ COMICS』『人造昆虫カブトボーグV COMICS』、 原作作画・コゲどんぼの漫画作品『人造昆虫カブトボーグ VICTORY PARTY』、そして番組内で使用されるボーグを模した玩具から成るが、玩具とアニメシリーズ他は販売時期等ほとんど関連がないため、ここでは基本的に玩具を除いた作品群を『人造昆虫カブトボーグシリーズ』として扱う。

テレビアニメ化に際しては構成を担当した大和屋暁の他にも複数の脚本家が参加しており、原作者であるコゲどんぼも随時監修を行っていた。原作漫画や後に発売された玩具とはストーリー・世界観的な繋がりはほとんどなく、漫画版から一部の登場人物の設定のみが流用されている。

[編集] 概要・評価

[編集] 無印

典型的な販売促進アニメ(以下販促アニメ)を目指して制作された為、第1期中期までは徹底的なまでに販促アニメのステレオタイプを詰め込むアニメとして作られた。あまりにも陳腐な展開から「つまらない番組」として視聴することをやめてしまった人間が多くがいたのも事実である。 視聴率低下の状態に一石を投じるべく、第1期中期からは所謂「子供向け」の販促アニメから、シリアスな展開、敗北・挫折、正義の葛藤などの深いテーマを扱った大人でも楽しめる本格派作品へと変貌を遂げていった。

異彩を放つのが中盤ストーリー全体にまとわりつく違和感と後味の悪さだろう([みんな幸せなBADEND]の項目を参照)。それは中盤の路線変更の際に緻密に組み上げられた裏設定に基づいている。大人でも楽しめる正統派アニメとしてのみの視聴か、その裏に巧妙に隠され、最終回で突きつけられたニヒリズムに満ちた悪意を読み取って視聴するかでその評価は大幅に異なり、アニメ雑誌・ネット上の投稿やレビューでは「駄作である」と判断されることも少なくなかった。しかしその一方で「販促アニメにあるまじき名作」との意見もあり、その独特な構成を慕うファンの間ではボーグ系[1]なるアニメの定義も誕生し、放送終了後に大量のアニメやゲームが作られた。高機動幻想ガンパレードマーチがその例にあたる。セカイ系の大風呂敷を広げたまま終わってしまうアニメや、救いようのない展開の連続と最終回で視聴者にトラウマを残すアニメはエヴァンゲリオンなどが発表された90年代以降少なくないが、それらとは違うベクトルで人生観や精神に影響を受けた視聴者も存在し、一部の地域ではPTAや医師団体の申し出により2期以降の放映が中止された。

[編集] 『V』

第2期。販促よりもおもしろさを優先させた、「大人でも楽しめる娯楽アニメ」を目指して作られた。なお、前作のニヒリズム的設定を継承しつつも第1期よりは控えめである。また、海外放映を前提として作られており、主人公たちの国籍がバラバラになっている。

第1期中盤以降の過剰なニヒリズム的演出がなりを潜め、とてもバランスの良い作品と評価されている。海外での子供のウケは今ひとつで知名度も低いものの、海外のアーティストたちに多大な影響をもたらし、各国のアーティストが自身のデザインしたカブトボーグを相次いで発表した。ニューヨークのMoMAに現代アートの一つとしてカブトボーグのコーナーが作られたほど。

[編集] 『VxV』

人造昆虫カブトボーグ V×V参照。

[編集] 登場人物

ここでは主人公たちについてのみ記述する。詳しくは人造昆虫カブトボーグシリーズの登場人物を参照

[編集] 無印時代

茨木エイジ
無印の主人公、『VxV』では主人公の父親にして敵の黒幕。年齢は無印時代10歳、V時代は18歳、VxVにおいては28歳(これは順一、チャーリーも同様である)。『V』では32話にてOLを妊娠させた男子高校生として一話のみ登場する。しかし、第1話に登場した幼馴染の千賀子を無視した内容に激怒したファンが多数いたため、『V』シリーズ以降は男女の幼馴染という設定がなくなった。
優しくも強い、典型的な主人公。
時折暴言を吐く癖があったが、それは息子のリュウセイさんに強く顕現した。愛機は『ビギニング・オブ・ブルーノヴァ』→『ダークサイド・プレジデント』。
笹本順一
エイジ、チャーリーの親友。『VxV』ではエイジの補佐役として登場。唯一『V』で登場しない。
唯一の常識人としてチャーリーの暴走を抑えた。甘いマスクとすぐれた見識で人気投票の女性票は1位を獲得した。愛機は『モノリンガル・リリック・ストリーム』→『バイリンガル・セクレタリー』。
安藤チャーリー
エイジ、順一の親友。『V』のブルックリン編では準主役といって良い役。『VxV』では主人公達を見守るボーグショップのオーナーとして登場。
ブルックリン出身の日系3世。お調子者の三枚目役。ブルックリン編では恋人を亡くし、成長したが、『VxV』では元の三枚目役に戻った。無印時代から虚言癖がある。愛機は『ウィンディー・ハブ・ビッグアップル』→『シーザー・カエサル・エンペラー』。

[編集] 『V』

都井ナガサキ
主人公。日本人。24歳。イェール大学のロースクールに通う留学生。
繊細だが芯の強い一面を持つ。絶対に他人を悪く言わない好人物。もちろん精神攻撃もしかけない。愛機は『ハーヴェスト・スクリュー・グリーンバグ』。
シドニー・マンソン
オーストラリア系英国人。25歳。ハーバード大学ビジネススクールに通う常識人。ピアノの腕はプロ並で、ジャズ奏者として活躍している。32話でエイジに結婚を勧めた際の熱いセリフはファンの間で語り草になった。その結果、『VxV』でもレギュラーという異例の抜擢を受けた。愛機は『ハード・カント・ビバップ』→『ハウリング・ロデオ・ドライブ』。
ウ・プサン
韓国系アメリカ人。27歳。ニューヨークで親の開いた日本料理店を手伝っている。バージニア工科大学のカフェテリアで修行している際、ナガサキと出会う。48話にてOS『Doors』を作っている、ミクロソフトの株の40%をボーグバトルで獲得し、億万長者に。『VxV』に登場する回転寿司プサン港グループは彼がオーナーであるという裏設定がある。愛機は『クッパ・シパロマ・サンチュ』。
シュトゥットガルト・ゴールドシュテイン
ユダヤ系ドイツ人。17歳。15歳でケンブリッジ大学に通いはじめた天才。彼の天才的頭脳はエリートばかりの『V』登場人物中でもひときわ輝いており、ナガサキたちの軍師であるといえる。愛機は『グーテン・ストゥーピダ・ジーペン』。
リオン・ダーン
アラブ系フランス人。オックスフォード大学に通う24歳。いい加減な性格。そんな性格なので、イスラム教徒だが、豚を食べる。料理の腕はプロ級で、プサンよりもうまいほど。愛機は『ヴァ・トゥ・フェ・アンキュリ』。

[編集] 『VxV』

天野川リュウセイさん
主人公。10歳。外道。エイジがOLに孕ませ、できたのがこいつ。愛機は『トム猫・赤い甲虫』。
松岡勝治
ゾンビ。10歳。暴言を吐く。愛機は『電気のスピードワゴン』。
龍昇ケン
肥満児。10歳。突っ込み役。愛機は『隠し味』。

[編集] みんな幸せなBADEND

「ドロドロしたセカイなんて忘れちゃえば良いよ、人間なんて忘れることでしか幸せになれないんだもん。」  茨木毬

廃ビル
主人公である茨木エイジは少年に「本当の強さ」を教えるために解体予定の廃ビル(八重橋8-24)を破壊する。(無印24話)
朝のニュースでホームレス死亡事件の報道、主人公は町の治安維持の為に戦う覚悟を新たにする。(無印25話)
勿論その住所が5話で破壊した廃ビルと同じ場所だとエイジは気づかない、誰も、気づかない。
日常の中の悪意
主人公の妹(茨木毬)は綺麗好きであり、普段から掃除を手伝い姉(茨木茜音)に褒められている。(無印31話)
エイジは整理整頓が苦手でペンケースや、幼なじみから貰って散々家族に自慢したプレゼントすら紛失する。(無印32話)
勿論4話で毬が捨てたゴミ袋の中にエイジのペンケースやプレゼントがあった事に家族は気づかない、誰も、気づかない。
忘却の恩恵
主人公達は連続怪奇現象の犯人を突き止めるも、その目的が恩恵のボーグソウルを持つ毬であり、彼女が居る限り平穏は訪れないことを知る。(無印49話)
毬は自らのボーグを使い世界から自分の存在履歴を抹消する決意を話す。
「お姉ちゃんは大好き、だから私のことを忘れても生きていて欲しい」など、愛しい仲間や家族へ別れの言葉を贈る。しかし最後までエイジの名前は出ない。
自らのボーグを発動させ、世界から自分が失われていく中、エイジに向かって何かつぶやく毬。しかし声は聞こえない。(口の動きからは「やっとさよならだね」と推測される)
全てが終わっていつも通りの日常。勿論自分に妹がいたことをエイジは覚えていない、誰も、覚えていない。
世界創造
OLを妊娠させてしまったエイジにマンソンが呟く。(『V』32話)
「お前の子供はすでにこの世界に存在するのさ。こんな不安定で歪な世界で生きていくのは辛いだろうが、存在しちまった以上、生まれなきゃならん。」
この時、作中では描かれていないが、エイジは創造のボーグソウルで全てを作り替える決意をする。
エイジが望み、そして作られた世界。子供の考えた不完全な世界だった。
勿論自分たちが狂ってしまった世界にいることに人々は誰も気づいていない。

[編集] ボーグ

以下に、本シリーズを通し登場する「ボーグ」について記述する。

[編集] 概要

本作におけるボーグとは所有者の身体能力、精神感応力といったポテンシャルを引き出す力を持つアーティファクトの総称である。

タイトルでは人造昆虫と形容されているがその様式や形状は多様であり、突き詰めて言えば物質である必要も無い。その定義や存在理由については作品内でも明確な解明はなされておらず、アニメ放映終了後もネット上の掲示板やホームページで様々な議論が交わされた。超能力武器魔法スタンドなどといった所謂漫画的な強さや特殊技能の象徴とする説が有力である。

また、ストーリー上1期・2期と3期の扱いは完全に別物であり、そのため1期・2期で言及される物を「BORG」(またはボーグ)、3期で言及される物を「カブトボーグ」(またはボーグマシン)と呼んで区別することもある。

また、ボーグは使用する上で何らかのエネルギーを必要とするらしく、主人公達からは便宜上「ボーグ魂」と呼ばれる。

[編集] 分類

ここでは作品内におけるボーグの分類について説明する。

[編集] 1期・2期におけるボーグ

概要で説明した通りの特殊な力を持つアーティファクトとして扱われる。作品の根幹を担う要素でもあり、1期は主人公がボーグを手にすることから物語が動き始める。

物語の舞台となる世界(1990年代頃の現実世界に近似)には存在せず、それ故に「ボーグ魂」を持つ存在は極めて希少であり、その存在を知る者もほとんどいない。

未使用時にはアクセサリー程度の大きさになっていることが多いが発動することで本来の姿へと変化する。物質・非物質 という分類は能力発動状態の性質を表すものである。

大きな区分として「武装型」「自立可動型」「精神感応型」「寄生型」に分けられ、それぞれに物質・非物質、攻撃適正・補助適正、物理干渉・次元干渉といった分類が存在する。 能力の発動には、物理的にエネルギーを蓄積させる「チャージ」、自らのボーグ魂を言霊として用いる「レジット」、ボーグと所有者との精神的連携を集中により高める「コンザート」、ボーグ自身の意志による「ボーグラン」の4つの方法がある。 物質カテゴリーのボーグは「チャージ」を、非物質カテゴリーのボーグは「コンザート」を多く用いる傾向がある。

[編集] 武装型

茨城エイジの用いる「ビッグバン」に代表されるタイプ。能力発動時の形状が比較的小さく、主に近距離で効果を発揮する物を総称してそう呼ばれる。物質カテゴリーが圧倒的に多く、その場合は名前の通り武装として用いられ、攻撃適正の高さから破壊工作に用いられることも多い。非物質カテゴリーはほとんど存在しないが、範囲の極端に狭く補助適正が高い場合が多い。漫画的な強さの「武器」に相当する。

また、他のボーグとの大きな相違点としてボーグ魂を持つ者ならば比較的簡単に誰でも使用できる、という点がある。(詳しくは[ボーグ魂]を参照)

[編集] 精神感応型

笹本順一の用いる「リリックストリーム」に代表されるタイプ。能力発動の効果が広範囲・遠距離に及ぶ物が多く、主に「レジット」・「コンザート」が発動条件となる。物質カテゴリーを持つ一部のみ「レジット」と「チャージ」を組み合わせた「クライ」と呼ばれる発動方法を用いる。武装型に比べ観念的な能力が多く、その性能もボーガーの資質・精神状態によるところが大きい。

[編集] 寄生型

ボーグ本体のみでは発動せず、人や物、他のボーグなどと一体化することでその能力を引き出すタイプ。寄生する対象は多岐にわたり、強いボーグ魂の持ち主ならば自然物や実態のない存在への寄生も可能である。発動後は対象に何らかの影響を与える場合と、対象と一体化した上で新たなボーグとして能力を発動する場合がある。武装型や精神感応型に比べ比較的使用者が少なく、扱いづらいボーグでもあるボーグでもある。

[編集] 自立可動型

使用者を持たず、常に発動状態のまま自らの意志により行動するボーグの総称。ボーグという存在自体の解明に大きく関わるかと思われていたが、本編内では3体のみが確認されたに過ぎなかった。 ボーグ魂の供給源がないためほとんどの世界では長い時間存在することは出来ないが、自らボーグ魂を作り出す者も存在する。

[編集] 3期におけるボーグ

茨城エイジが創造した世界におけるボーグである為、ほとんどの物がエイジのボーグ「ビッグバン」の発動形態と近い姿をしている。

1期・2期のものとは違い、古くから舞台となる世界に存在していた物として描かれ、その用途も「ボーグバトル」と呼ばれる遊び(スポーツ)が主要になっている。また子供が考えた世界であるためその設定や性質がかなりいい加減になっており、結局生物なのか工業製品なのかも明らかになっていない。あくまで安全な玩具として設定されたが、強いボーグ魂を持つ物が用いることで、希にその能力を発現させてしまうことがある。

[詳しくは人造昆虫カブトボーグ V×Vを参照]

[編集] 用語

ボーグ魂
ボーグを用いる際に必要な素質のことであり、まれにボーグソウルとも呼ばれる。
武装系のボーグの多くはボーグ魂を持つ者なら誰でも使用可能だが、その他のボーグには特定のボーグソウルが必要とされることが多く、その為熟練したボーガーは自分に合った独自のボーグを用いる場合が多い。
固有のボーグ魂には「創造」「不幸」といった名称が存在するが、あくまで便宜的なもので判別するのもボーガー自身であるため自らの資質を誤解することも多い。
基本的にボーグが存在しない世界にボーグ魂を持つ者は存在しないが、他の世界からボーグが持ち込まれることで共鳴したボーグソウルが発現することもある。
ボーガー
ボーグ魂を持ち、ボーグを扱うことの出来る者の総称。人間以外も存在する。
ボーグバトラー
第3期で用いられる呼称。
ボーガーとの明確な区別はされていないが、ボーガーが自らのボーグとそのバトルに誇りを持って名乗る場合使用されることが多い。
さやかちゃんシリーズ
第3期でしばしば登場する極めてそっくりな容姿を持つ少女達の総称。
主人公達がメンタルに問題を抱えたシーンに登場することが多いのでリュウセイを影ながら支えるビッグバン(エイジ)が作り出していると考えられる。
本編で言及はされていないがその姿形・服装はエイジの妹、茨木毬に極めて似ている。
恩恵のボーグソウルで存在そのものが消えたはずの毬をエイジはどこかで覚えていたのか、それは定かではない。
ボーグバトル
「それは男達の熱き闘い!!、人生の縮図、男のロマンである!!」
第3期において物語の中核を成すボーグマシーンを用いたスポーツ。

[編集] 補足

[編集] 脚注

  1. 一見正常な世界観の中に些細な違和感が存在し、それがいつまでも残るアニメ。または視聴者にとってやるせない展開のまま終了するアニメなど。

[編集] 外部リンク

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「人造昆虫カブトボーグシリーズ」の項目を執筆しています。