スプーン曲げ
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
スプーン曲げとは、てこの原理やスプーンへの細工、またはなんらかの器具だけを使っていかに多くのスプーンを曲げられるかを競う競技である。
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[編集] 概要
ブームとはマスメディアによって創作されるものであるが、スプーン曲げもその一例で、70年代に興ったオカルトブームと同時期に流行したものとして知られる。当時、大衆は挙って自宅のスプーンをかき集め、テレビの前や学校・職場で競うなど熱気に満ちており、オカルトブームも手伝ってか参加者の目が血走ったり、あたかもスプーンが忠実であるかのように「曲がれ」と命令するなど一種異様な光景を形成していた時代であった。
[編集] 競技内容
曲げるにあたっては、すでに列挙したような物理的な力を用いなければならない、ということが概ねコンセンサスを得ている。やはり競技であるからには、より厳しい条件で行ったほうが高い評価を得られるため、てこの原理を片手だけで実践する方法が最も多く挑戦者を集めている。これは老若男女問わず、手先が器用であれば成功するようである。こんなブームひとつで手先が器用な者とそうでない者に区別されてしまうおそれがあるためか、「自分はテレビを見ない主義」と主張する熱心な視聴者も少なくなかったようである。
なお物理的な力以外を用いてスプーン曲げを行った場合、マスメディアによって、あるいは世間によってなかったことにされる運命となるため、失格扱いである。
[編集] 「物理的な力以外」
「物理的な力以外」の使い手として、本サイトでも人気のゲーム「ポケットモンスター」に登場する「ユンゲラー」がいるが、一キャラクターにすぎないため、ここでは有名な実在のキャラクター「ユリ・ゲラー」について言及する。ユリは、スプーン曲げとは決して物理的な力によらずとも可能な行為であると主張している。実際にユリは物理的でない「力」を使用して何本もスプーンを曲げたり、ユリの映ったテレビの上に壊れた時計を設置すると、ユリが「力」を使って修理したといった報告が寄せられたと伝えられている。この「力」は当時「超能力」と呼ばれ、オカルトブームの中心的役割を担ったと評価されているが、心理学ではかつて「異常心理学」の類として分類されていたり、現代でも「疑似科学」として扱われるなど科学者の見方はひどく冷静である。
また、ユリに覚醒させられ、超能力でスプーンを曲げようとする少年少女ら[1]も登場し、テレビ番組で活躍した。しかしブームに翳りが見え始めると、自らの行為が競技者として逸脱していたことに気づき、椅子や床に押し付けるなど正当な方法に傾倒したり、競技中に突然さじを投げるなど茶目っ気を見せるようになった。この一連の事件は後に、オカルトブームとのコラボレーションを意図してマスメディアが企画したものであったことが分かっている。
[編集] 奇術師
片手のみでのスプーン曲げは、一見すると不可能な行為であるかのように感じるため、マジックとしても応用された。この点における最大の功労者といえば松尾昭であり、彼が登場してからはスプーンが単純に曲がるだけでなく完全に折れたり、ねじれるなど、スプーン自体に細工をほどこす手法が隆盛を極めるようになる。また、フォークも採用されてからは、櫛状の部分がそれぞれ変形するなどファッショナブルな食器の製造技術として、スプーン曲げが注目された。
[編集] 終焉
バブル崩壊以後、マスメディアによるブーム創作は消費先行・リサイクル型へと移行し、時代に取り残されたくない奇術師たちが手を引いてしまったことで、スプーン曲げの競技は話題性を失っていった。
スプーン曲げは現代において、陳腐で反社会的な行為として定義付けられている。あれから40年経とうとしている今、マスメディアの提案するエコロジーブームやノーベル賞受賞者の創作した言葉「MOTTAINAI」の影響のもと競技参加者らは活動を停止し、全国のスプーンは救われたといえる。
[編集] 脚注
- ↑ 「ゲラリーニ」と呼ばれる。作家・小野不由美が自身の著作の中で用いたことにより、日本で一般に知られることとなった言葉。