跳楽園

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『跳楽園』(ちょうらくえん、原題:"Paradise Timeleap")とは、日本の3Dエロゲ業界を描いた、アメリカ人作家による経済小説である。作中作のタイトルを取って『タイムリープ』ないし『タイムリープぱらだいす』と呼ばれることが多い。
第800回モノウ・ルッテレ・ベルジャネーゾ文芸賞受賞。ドラマ化もされた。なお、この作品は17世紀英国の小説『失楽園』[1]をオマージュしている。
登場人物[編集]
ちなみに『失楽園』は聖書の楽園喪失のパロディなので、聖書の登場人物の名前が出てきたらそれを思い浮かべれば大体合ってる。
マヤ[編集]
主人公。『失楽園』におけるサタン(ルシファー)。新進気鋭の3Dグラフィッカーとしてよりしんの寵愛を受け、幻影社の子会社・茶時社の関白を任されているが、実権はない。よしりんの冷徹な経営方針に次第に反感を強め、ついに部下を引き連れて退社。F社へと移り、『タイムリープ』『タイムリープぱらだいす』の開発を主導するが…!?
よしりん[編集]
『失楽園』における主。エロゲメーカー・幻影社を経営する社長。その手腕でもって一代で幻影を唯一かつ一流の3Dエロゲブランドに仕立てた。ソフ倫の総書記をも務め、エロゲ業界を影から支配している。腕は確かだが、非情な経営手法から快く思わない部下も多い。
F社[編集]
『失楽園』におけるエヴァと言われている。桜田門組のフロント企業。マヤをヘッドハントし、3Dエロゲ開発へと乗り出す。
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この節を書こうとした娘は途中で寝てしまいました。 あとはファイト、だよっ。(Portal:スタブ) |
あらすじ[編集]
第1章[編集]
茶時社のエースグラフィッカー・マヤ。しかしその肩書きは表向きのもので、実際は茶時社の関白…なのだが、それはよしりんの罠であった。『雪蛍』、『セイクリッド・ブルーム』とヒット作を飛ばすも、グラフィッカー以上の権限は委譲されず、上から下へと仕事を流すだけの毎日。だが、インターネットの掲示板の茶時スレッドをのぞけば連日マヤへの賛辞であふれかえっていた。「自分にはもっと大きな仕事をするだけの力があるはずだ。」静かに確信するマヤ。そんなある日、マヤの元に悲痛な知らせがもたらされる。
「か、関白!大変です!村上水軍の呪い[2]発動により、『Toon』がコケました!」
第2章[編集]
マヤは茶時社の切り札、3DフルアニメーションADV『らぶデス』をついに完成させる。その甲斐あって茶時社は3期連続で赤字となるところを辛くも回避。だが、よしりんは「弁当シーンの美しさなどどうでもいいのだよ、もっとスピーディーに制作したまえ」と厳しい評価を下す。制作チームからもよしりんへの不満の声が上がっていた。そんな部下たちをなだめながら、マヤ自身もまたよしりんとの距離を感じはじめていた。
第3章[編集]
F社が幻影社・茶時社内紛の臭いを嗅ぎつけた。当時3Dエロゲは幻影グループの独占市場であった。F社は有象無象のエロゲメーカーに過ぎなかった。3Dエロゲさえ手中に収めてしまえば、幻影の牙城を崩し多大な利益に与ることができる――そう考えたF社はマヤをヘッドハントすべく、猛アプローチを仕掛ける。既に幻影グループに愛想を尽かしていたマヤは、F社への移籍を快諾した。
第4章[編集]
F社はマヤ及び彼とともに移籍した戦友たちのために新たなプロジェクトチームを用意。マヤは名実ともにプロジェクトチーフの座に就いた。既存の紙芝居エロゲに慣れたユーザーにも、また3D化されたことで新たに増えるであろうユーザーにも受けいれられるよう――両者の垣根を跳躍する作品となることを祈り、作品名は『タイムリープ』に決まった。
第5章[編集]
折しも巷ではニコニコ動画がサービスを開始したばかりであった。2.5次元美少女ゲーム、アイドルマスターのMADムービーが人気を集めていた。マヤはこれに目を付け、歌って踊る『タイムリープ』ベンチを公開。熱しやすく冷めやすいニコニコ動画ユーザーへのアピールに成功した。
第6章[編集]
エロゲーマーは通常、エロゲ購入にありったけの財産をつぎ込む。ゆえに、3Dエロゲの動作に必要なハイスペックマシンなど持っていないことが多い。ゲーミングモデルでない一般のPCは、仮にCPUが十分であったとしてもビデオカード性能が絶望的であることも多い。かといって、覚悟も無しにパーツ交換や自作に挑戦するのも危険だ。パーツの相性問題やグラボ火葬ドライバなどで痛い目を遭うこともある。そこでマヤは『タイムリープ』が動くパソコンの購入相談を委託するため、パソコンショップとの提携を模索した。パソコンショップまで足を運んで「エロゲ対応PCください」と言うようなお人好しは絶好のカモであり、パソコンショップ側の接待合戦は熾烈であった。
第7章[編集]
プロモーション活動の成功の裏で、プロジェクトチームには暗雲が立ちこめていた。マヤは例え実用的ぴーでないシーンであっても手を抜くべきではないと考えていた。例え弁当シーンでしか使われないおかず[3]一つであってもだ。発売の日は刻一刻と近づいているのに、ムービー完成はまだ遠く、ゴンペルツ曲線も見えない。「チーフ、このままでは発売日に間に合いません」「やむを得ん、発売日を2週間延期し、Hシーンもプリレンダリングムービーにする」「えっ」「同人3Dゲー市場を見てみろ。一番人気の梅麻呂3Dはプリレンダだ、何の問題もない」「しかし」「それにHシーンはコンシューマ展開では使えない。非効率的だ」
第8章[編集]
『タイムリープ』プロジェクトはギリギリのところで軌道修正に成功し、予定より2週間遅れて発売された。だがユーザーからの反応は…貧乏人からは「重すぎて動かない」となじられ、金持ちからは「肝心なところは(リアルタイム3Dではなくて)プリレンダなんて詐欺だ」、と散々なものであった。カネがなくて日常的に著作権侵害を犯さざるを得ないニコ厨どもは当然満足なスペックのパソコンを買えず、また幻影や茶時に慣れた3Dエロゲーマー達はインタラクティブH以外受け入れられたものではなかったのである。仕方がないので3人分だけリアルタイムHパッチを制作・配布し、事なきを得た。
第9章[編集]
『タイムリープ』がそこそこの売上を得たので、次回作『タイムリープぱらだいす』の制作が決まった。今作の失敗を生かし、次回作ではもっといい物を作ろう――そう考えていたマヤは、ユーザーによる作品評の一つに目を留めた。「まあ、力入れるところ間違えたハイスペック地雷ゲー」と書かれていた。では、本来力を入れるべきものとは何だったのか――「そういえば、ダンスのおかげでニコニコ動画ユーザーの注目を集められたんだったな。次回作はさらにダンスを強化しよう。」こうしてマヤの迷走がはじまった。
第10章[編集]
前作は歌って踊る『タイムリープ』ベンチで成功した。そこで、今回さらにプロモーションを強化し、システムの完成を待つことなくダンスのプロモーションムービーだけを手製した。他社ブランドとのなりふり構わぬ協力で「鳥の詩」や「ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイトといったニコ厨好みだった名曲を確保。3~5人の登場人物がぬるぬる踊るプレビュームービーの破壊力は絶大であり、多くのエロゲーマーに予約を決意させた。
第11章[編集]
作業は順調に進み、『タイムリープぱらだいす』のマスターアップは目前かと見えた。そんな時、かつての上司よしりんから電話がかかってきた。「お久しぶり、マヤ君。仕事のほうは順調かね?」「…ええ、お陰様で」
「そうか、悲しいよ――ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
よしりんからの電話は切れた。マヤは背筋が冷たくなっていくのを感じた。「チーフ!大変です!」「何だ!」「ダンスパートのモーションデータがロードできません!」「『疲労』『神社の汚さ』のパラメータが機能していません!」「Hシーンのモデルが壊れています!」相次ぐ異常報告。2ヶ月延期するもクオリティを確保しきれず、マヤはやむなく未完製品を納品した。2枚組のお詫び書きを添え、発売日までにパッチが間に合うことを祈りながら。
第12章[編集]
『タイムリープぱらだいす』の発売から半年が経った。茶時社時代からの同僚は、もうF社にはほとんど残っていない。マヤはうんざりしながらお客様アンケートを見ていた。「意味不明な育成SLG…おっとらぶデス3箱 -はこ-の悪口はそこまでだ。」疲れた目ではがきを置く。一瞬の沈黙の後、電話のベルが鳴り響いた。
「おめでとうございます!貴社の『タイムリープぱらだいす』がクソゲーオブザイヤーにノミネートされました!」
後の作品に与えた影響[編集]
エロゲなのにダンスに注力[編集]

この小説ではエロゲなのにぴーやぴーではなくてダンスに力を入れたことが失敗原因の一つとなっている。が、なぜか「これを読んでダンスエロゲを制作したくなりました」という御仁が増えている。
続編でコケた作品・プレビュー詐欺[編集]
『タイムリープぱらだいす』のコケ方から、続編でコケたものやプレビュー詐欺だった3Dエロゲを「TLPだな」と呼ぶことがある。が、検証してみるとそうでもないことも多い。
- 『SexyビーチZERO』 - モデリングの熟女化と適当すぎるモーションキャプチャーから。
- 『すくぅ~るメイトスイーツ(笑)』および『2』 - 『スイーツ(笑)』は紙芝居で発射シーンカット、『2』はHモーションに力を入れた代わりに着せ替えカット。システムの好みによるところも大きい。
- らぶデスシリーズ - 舌の肥えた御仁からはシリーズが進む毎に劣化していると言われている。
脚注[編集]
関連項目[編集]
内部リンク[編集]
- 西神奈川1丁目 - この小説の舞台のモデルになったと言われている
- らぶデス - 主人公が『らぶデス』初代のモデラーを務めたという設定になっている
- 星の海のアムリ - この小説と同じマヤシリーズの一つ
- 茅原実里 - ドラマ主題歌「Paradise Timeleap」を歌った
外部リンク[編集]
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