ムーアの法則
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
ムーアの法則( - ほうそく)は、「人々が必要とするコンピュータの処理能力は18ヶ月ごとに倍になる」という法則であるが、しばしば「コンピュータの処理能力は18ヶ月ごとに倍になる」と誤って引用される。 提唱者はインテルの共同創業者ゴードン・ムーア。
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[編集] 発見
ムーアは1960年代初頭、自身が開発に携わっていたコンピュータを使う人々を見るうち、この法則の存在に気づいた。それは、「力を得た者は、さらなる力を求める」という典型的なパターンに沿ったものだった。 幸いにして、ムーアは開発者であった。人が自らについて客観的に分析することは非常に困難であるが、彼はそれができる位置にいたのである。
彼がこの法則の着想を得たころ、コンピュータはまだ黎明期で用途も限られていたが、それにもかかわらず時代の背後に潜んでいた現在との共通項を見出してみせた彼の慧眼は称賛に値するだろう。はたして、彼の予言は的中するのだった。次の項では実際の人々の様子を通して、法則の正当性を検証する。
[編集] その後
[編集] 197X年
「ビル! 持ってきたぞ!」
そう言うとスティーヴは、Kマートからレシート用ロール紙を貰ってきた。これを社屋に初めて置くこととなったコンピュータ、アルテナにセットし、スイッチを入れる。
バリガリガリガリ!
紙が詰まった。
[編集] 198X年
私は新しい、哲学的なコンピュータ製品に関するプレゼンの練習を行っていた。やはり実際に操作するのがちょうどいい。電源をつけて、新しいデバイスで、華麗に操作して見せるのだ。さて……。
画面に爆弾が出た。やっぱり明日は操作を諦め、デモ画面を見せよう。
[編集] 198Y年
大枚をはたいて初めてのパソコンを買った。友人の友人はPC-98を持っているらしいが、苦学生である私にはそんなものは高嶺の花である。その専用モニタがあるものとは違い、これはテレビに直接差すようになっている。ファミコンみたいだねと彼女が言った。何を入れようかと聞くと、何でもいいと答える。とりあえず「BASIC」でも入れて知的な所をアピールするか。
しかしそれが仇となった。彼女の滴る胸に興奮した俺は、FORループ内にある構文の演算子を間違えてしまった。無限ループだ。けたたましい音がする。イライラして叫ぶ彼女。別のを探しましょうという彼女はソフトの山を漁り、ビキニの女の子があしらわれたパッケージを手に取るや否や、突然鬼のような形相を見せた。
[編集] 199X年
やっぱりコケたか。計算機以外の何かを同時に起動しようとしたことが間違いだったのだ。あわてて再起動をかけ、ファイルを開き直して残った処理を確認する。
「これでよし。寝るか」
そうつぶやいて俺は、寝室に続く戸を開けて、フォトショップが走る愛機を振り返った。明かりの消えた室内にモニタがまぶしい。締め切りは明日。このフィルタ処理も朝には終わっているだろう。命令を出せば後は待つだけと、俺はすべてを愛機に任せて眠りについた。ファンの音遠く、不思議とよく眠れた。もちろんこの時はまだ、レイヤーの統合を忘れていたことなど知る由もなかった……。
[編集] 199Y年
ガチャガチャという音で、目が覚めた。そういえば、昨日からシネパックの圧縮をやっていたんだったな。どれどれ……。
「!」 俺の目に信じられないような光景が飛び込んできた。
「保存しますか?」
危ない危ない。ここで下手なところを押されていたら俺の一晩が無駄になるところだった。子どもが踏んで定位置からずれたキーボードとマウス、それに汗を握りながら「保存する」にカーソルを持っていく。……持っていけない。思わず、笑みがこぼれた。
美しいまでのフリーズだった。
[編集] 200X年
寝ぼけ眼をこすりながら、キーボードを叩く。久々に友達とチャットしていると眠気より楽しさが勝ってしまってしようがない。DVDのリッピングは順調、ハードディスクのインデックス作業もファイルのダウンロードもバッチリだ。メーラーなど、いくつかの常駐アプリケーションは息を潜めている。そういえば作りかけの音楽ファイルを閉じていなかったがまあいいだろう。
「今? SETI@homeの計算しながらファイル落としながらネット見ながら音楽聞きながら書類開きながらチャットしてるよw」
そう打ち込みながら後ろでフォトショップのバッチ処理を始める。さすがにちょっと重くなった。監視ソフトで確認すると、CPUの使用率は90%以上をキープしていた。SETIの計算が効いてるな。そうこうしていると友達が最近話題のグループの話を振ってきた。正直あんまりよく知らないんだよな……ウィキペディアでも見るか。
そう思ってブラウザに切り替えると、動作がひときわ緩慢になった。一挙一動に数秒待たされる。まったくイライラさせやがる。何が快速環境だ。
[編集] 200Y年
私は新しい戦場を駆けていた。準備は万全だ。定格2.40GHzのクアッドコアは3.00GHzで稼動している。グラフィックボードも2枚挿SLIだ。DirectX10も導入した。すべての環境は「最高」だ。ざわめく木々の葉、木漏れ日を裂く眩しい銃火、ほとばしる鮮血、新たな戦場が私を待っている。つかの間の休息。出撃準備は整った。
「Crysis は動作を停止しました」
私の軍人としての生活は終わった。
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