今に見てろよ

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今に見てろよ(露:Ну, погоди 英:Nu pogoti)は、1969年ソ連時代のロシアで製作された、ある一匹のの飽くなき挑戦を綴ったドキュメンタリーである。この作品の持つ深い精神性は、東側諸国の多くに感銘を与えており、2012年現在でも諦めないことの大切さをロシア全土に伝えている。

作品が出来るまで[編集]

第二次大戦直後の1949年、アメリカで一つのドキュメンタリーが製作される。荒野に住む一匹のコヨーテの生活を丹念に追ったその作品は、気高き野生の意識が持つ飽くなき挑戦の心が多くの視聴者の心を捉え、多くの続編を生む大ベストセラーになる。その作品「道を走るもの」は、ほとんど声も文字も無い作品であったにも関わらず、子供達のハートをわしづかみ。その成功は、世界各国で模倣され、音声や声を極力廃して情景のみを映した傑作が数多く残されることになる。

特に、1960年に日本で製作された新藤兼人監督作「裸の島」は、低予算ながら世界各国の映画祭で数多くの賞を獲得。中でも、1961年のモスクワ国際映画祭でグランプリを獲得したことから、東側社会においても、なるべく情報を少なくし、丹念に情景を追うことで伝え手に感慨を抱かせる作品が浸透していくことになる。

そんな中、1969年に広大なロシアを舞台にした狼の生き様を描いた1つの名作が生まれることになる。

内容[編集]

ウサギを追う。これは一つの宿命であり、追う者と逃げる者の関係は、広く人間社会においても見られるものである。あるときは捕獲に成功し、またあるときは失敗する。それを繰り返しながら狼は、諦めないことの大切さを東側諸国の国民に知らしめるのである。もちろん、うがった見方も存在し、狼をソ連、ウサギを東ヨーロッパ諸国、もしくは東側に引き入れたい国々と見るだけで、このドキュメンタリーは一気にコメディと化すことも確かである。冷戦時代の末期、ソ連の右往左往を衛星国の国民は冷ややかに眺めていた。事実、1980年代から始まるソ連の本格的な崩壊にあわせて、作品内容もより狼の四苦八苦に重点が置かれるようになり、当初の政府のプロパガンダに近い内容の作品が、いつの間にか政権内部を揶揄するようなものになっていくことになる。

これは、アンサイクロペディアに跳梁跋扈する、ドキュメンタリー作家の面々に是非見てもらいたい手法であり、なおかつ、重要な表現テクニックである。

さらにうがった内容[編集]

もう一つ、これは西側諸国の面々にとって重要な情報にあふれている。それは、ソ連、もしくはロシアの国土、もしくはそこで暮らす人々の生活がしっかりと描写されているため、普段、アメリカナイズされた情報ばかり知ることしか出来ない人々にとって、これらの狼やウサギの映像にさしはさまれる背景や生活に使われる道具、さらには家々の造りなど、まさにカルチャーギャップを楽しむに値する内容となっている。

これは、1930年代にアメリカで大量に作られた映画が世界中にアメリカの暮らしやら物質文明などを見せつけたのとはまるで逆、ソ連がソ連の人々に見せるために作られた作品の中にある貴重な情報、いわゆる時代背景や文化、さらには表現テクニックなどを摂取できる。これは、1990年代以降、世界中がアメリカに染まりまくったおかげで、独自性が強烈に失われていく中、相当にありがたい話である。

意思を引き継ぐ人々[編集]

この作品は、それまでのロシアのドキュメンタリーとは違い、子供達に熱狂的に受け入れられる要素に満ち満ちており、その結果、1989年東ドイツベルリンの壁が崩壊しての一連の混乱の中で、スタッフの死亡が相次ぎ、一度製作が中止されることになる。しかし、この作品を愛するファンの声の高まりの中、監督の息子が再度製作することを決意。すでに亡くなっていたナレーター2人の声の録音を使用したり、コンピューターグラフィックスを導入したりと、様々な変化を持たせることで常に新しい作品を生み出し続けている。

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