小松式ドネーション

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小松式ドネーション(Komatsu's Donation、略称KD)とは、野球において投手を評価する指標の1つ。プロ野球選手の小松聖によって生み出された、投手の試合への貢献を表すセイバーメトリクスによる指標である。小松聖式計算法と呼ばれることもある。

概要[編集]

近年、投手分業制が確立されたことにより、先発・中継ぎ・抑えの試合の貢献を比較するのが難しくなっていた。先発投手同士なら勝利数、中継ぎ投手同士ならホールド、抑え投手同士ならセーブで比較することはできたが、異なる起用法の投手間では用いることができなかった。防御率はノックアウトされた試合の結果が大きく影響するため、貢献値を図るための指標が求められていた。

そのような問題が懸念される中、オリックス・バファローズに所属する小松聖投手は、2010年、愛犬保護活動の一環としてドネーションを始めた。1アウト獲得ごとに1000円、勝利・ホールド・セーブしたら1回ごとに1万円、またリーグ優勝・日本一・タイトル獲得時には10万円を寄付するというものであった。このドネーション行為が翌年2011年に話題となった。

この状況の中で、他の投手がドネーションを行ったらどうなるのだろうという興味を持つ人が現れ 各投手が仮にドネーションした場合の金額が算出された。そうしたらどうだろう。金額の多い順に並べたところ、多くの人が納得する投手の貢献順になったのである。先発・中継ぎ・抑えが混在されているにも関わらずである。しかも算出方法が非常に単純で分かりやすい。こうしてドネーションは小松式ドネーション(KD)として投手を評価する方法として用いられることになった。

算出方法[編集]

KDは KD=(イニング数)×3+(勝利+ホールド+セーブ)×10 という公式から算出される[1]。例えば2011年の小松聖であれば、イニング数は1/3、勝利0、ホールド0、セーブ0であるから、KDは1である。KDを1000倍したものに、リーグ優勝・日本一・タイトル獲得時の金額を足したものがドネーション金額となる。2011年の小松聖であれば、KD1を1000倍した1000円がドネーション金額である。

特徴[編集]

小松式ドネーションは先発・中継ぎ・抑えの試合貢献を統一指標で確認できるのが最大の特徴である。防御率等と異なりマイナス評価が加わらないので、一年間を通じて登板しつづけた投手に有利な指標であり、特にイニングイーター型先発や酷使されがちな中継ぎが評価されるのが特徴である。このような壮大な目標があるにも関わらず、非常に単純な算出方法なのも人気の特徴である。

ただ中継ぎ投手の評価が高くなりすぎではないかという批判もある。この批判に対しては、現代野球における中継ぎの重要性、数値が高く跳ね上がるのは酷使されつづけた投手のみであること等の反論がある。また折衷案としてホールドは2分の1で計算すべきとする案もあるが、これに対しては単純な算出方法を損ねてしまうという批判がある。

記録[編集]

ホールドが現在の制度になった2005年以後の両リーグ最多ドネーション者をあげる。概ね800KD前後で最多ドネーションになるのが確認できる。

年度 選手名 所属球団 役割 KD
2005年 藤川球児 阪神 中継ぎ 817
松坂大輔 西武 先発 785
2006年 川上憲伸 中日 先発 815
斉藤和巳 ソフトバンク 先発 783
2007年 久保田智之 阪神 中継ぎ 874
涌井秀章 西武 先発 809
2008年 グライシンガー 巨人 先発 788
岩隈久志 楽天 先発 815
2009年 吉見一起 中日 先発 738
涌井秀章 西武 先発 795
2010年 浅尾拓也 中日 中継ぎ 841
金子千尋 オリックス 先発 793
2011年 浅尾拓也 中日 中継ぎ 882
ダルビッシュ有 日本ハム 先発 876
2012年 前田健太 広島 先発 759
増井浩俊 日本ハム 中継ぎ 785

注釈[編集]

  1. ^ イニング数を3倍したものが総アウト数である

外部リンク[編集]