真実はいつも1つ

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真実はいつも1つ(しんじつはいつもひとつ)とは、たった1つしかない真実から大衆を遠ざけるために、見た目は子供の名探偵が発する決め台詞である。同様の目的から、一神教や各種科学の常套文句としても広く使用されている。

その名探偵

概要[編集]

この世は全て、本質的には1つしか存在しないというのは事実だろう。ただし、1つの出来事を語る視点には複数のものがあるというのもたった1つの真実である。だが、「真実はいつも一つ」という言葉には、解釈の複数性を許さず、1つの視点以外は決して認めないという不寛容な魔力が込められている。

その魔力を現在最も有効に活用しているのが、江戸川コナンという「見た目は子供、頭脳は大人[1]」な「探偵」であることに疑問の余地はない。

名探偵の推理[編集]

だが、解釈の複数性という問題に無自覚なようでは、名推理を展開することなど決してできないだろう。事実、コナン君の推理は、たった1つしかないように見える世の中の「真実」を別角度から反転させ、別の視点を提供する性質のものが多い。それ故に、コナン君は「真実はいつも1つ」という自らの魔術的決め文句を最も信じていないと推理することができる。

ではどうして、コナン君は信じてもいない言葉を決め文句にするのだろうか?それは、自分と関わりのある人間が下手に推理力をつけないようにするためだ。毛利小五郎に眠りの小五郎の正体を推理させないため、黒ずくめの組織に新聞によく出る自分の正体を推理させないため、少年探偵団に下手な推理力をつけさせないために、コナン君は「真実はいつもたった1つしかねえんだよ」とうそぶいているのだ。

それはセリフにも現れている。本当の推理の決め台詞は、「なるほど、そういうことか!」の方が圧倒的に多い。コナン君は、自分の正体を悟られないようにすべく、敢えて本心とはかけ離れた決め文句を流通させていると思われる。

それではコナン君は、一般社会に何を伝えようとしているのだろうか?一つの真実を追究するに当たって、「視点はいくつでもある」という視点を放棄してしまうと、推理力、類推力は劇的に低下する。つまり、コナン君の言葉を繰り返せば繰り返すほど、信じれば信じるほど、たった1つの真実に接近するための推理力は低下していく。

冤罪[編集]

コナン君は一定の思惑をもって「真実はいつも1つ」と唱えているのだが、現実社会にはここで挙げた深い意味を理解しないまま、この言葉を発する無知な輩が存在する。コナン君は漫画業界の中のご都合主義バリアに守られているので、間違った推理をすることはないが(多少不自然な推理でも漫画の方が合わせてくれるが)、現実社会で「真実はいつも1つ」と叫んで俺の考えた推理を展開すれば、間違いなく推理ミスが起きて、冤罪の山となるのは確実だ。都合の悪いことに、漫画の中に現れるたった1つの真実さえ解けない人間ほど、自分の無力を認識せず「俺の真実がすべて」とやりたがる傾向があるため、注意が必要である。

一神教における真実[編集]

現代における「真実はいつも1つ」は、専らコナン君のセリフを意味しているが、コナン君の物語が始まる前は、一神教の決め文句として機能するものでもあった。我が宗教の唯一の神に、たった1つの真実が体現されているというわけだ。

この場合もまた、たった1つの真実を特定の人間がすべて知ることができるのか、できたとしても他人に伝えていけるのかと推理していけば、「真実はいつも1つ」と叫ぶ者は実のところ全く真実を推理できていないことが、たった1つの真実として立ち現われてくるだろう。

このことを多神教徒たちは何度も示そうとしてきた。「それは真実なのだろう。お前の中ではなあ」と諭してきた。しかし、その言葉がこの上ない侮辱となり、世界の多神教徒たちはキリスト教やイスラムの一神教勢力に制圧されることになった。一神教の教えで真実から遠ざかったはずの大衆が、皮肉る多神教徒を打ち負かしたのだ。

これは一体どういうことなのだろう?これは多神教徒が「視点はいくつもある」を、真実自体がいくつもあると錯覚し、本質的に1つしかない真実から遠ざかってしまったからだろうか?ともあれ、視点はいくつもあるとか言って、真実の唯一性から目を逸らしてしまうのも誤りである。そうしてしまうと、財布を盗られたのに、「財布を盗られたのがたった1つの真実なのかどうか分からない」と言って、財布を取り戻せないことになりかねない。「真実はいつも1つ」を嘲笑うだけでは、かえって真実から遠ざかるというのもまたたった1つの真実である。

科学におけるたった1つの真実[編集]

各種科学において、「たった1つの真実」の亜種が様々なマイナス作用を及ぼしてきた。これらの真実性が大衆を真実から遠のけているのかもしれない

真実美はいつも1つ!
美感は多元的なものであるというのが美の一種である。
真実の美食はいつも1つ!
美味しいという感覚は多元的なものだ。ただ、不味いという感覚は一元的かもしれない。
真実の社会主義はいつも1つ!
そのために、どれだけの者が犠牲になったのだろう。
真実の人生経路はいつも1つ!
1つしか人生経路がなければ、格差は急拡大するだろう。
真実の正史はいつも1つ!
その正史を人間が描けるのだろうか?

脚注[編集]

  1. ^ 大人の視点からみれば、高校生も子供の一部だが、それは敢えて触れまい

関連項目[編集]

俺だ。江戸川コナンだ。「真実はいつも1つ」の項目はまだ内容が不十分なんだ。
黒の組織を追い詰めるためにも加筆してくれ。奴らを追い詰めるためには必要なんだ。 探偵が諦めたら事件は迷宮入りなんだぜ。 (Portal:スタブ)