秘伝のタレ

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
移動先: 案内検索

秘伝のタレ(ひでんのタレ)とは、かつて普通のタレだったヘドロ状のナニカである。

概要[編集]

濁りですら良しとされる。

基本的に秘伝のタレといえば、ウナギ料理、焼き鳥などに使われるものだと考えられている。これは店主のみが扱えるものであり、焼肉中華料理などに使われている浸けタレのように、ド素人が気安く触れるようなものではない。

秘伝である以上、開店したての真新しい居酒屋資本主義至上主義のチェーン店には存在しない。

秘伝のタレができるまで[編集]

原材料は醤油水飴が基本である。ここまでは普通のタレと一緒だが、秘伝のタレを作ろうと思った場合、膨大な時間がかかる。

まず、タレは一度作ったら捨ててはいけないし、使い切ってもいけない。減れば足し、減ったらまた足しを繰り返す。いわば味噌カスピ海ヨーグルトと同じ要領である。もっとも前記の食品と違って、タレが発酵するとは全く考えられないが、そこはそういうことである。ただ、水からの伝言の精神に則り、甕に入れて散歩にも連れてゆき、モーツァルトを大音量で聴かせ、夜はベットのなかで可愛がってやることで、もしかしたらより美味になる可能性はある。

そうして店主の汗やら汁やらウナギの血やら不純物が大量に混入した状態で某拳法のごとく、一子相伝していけば三代目あたりで「秘伝のタレ」となる。ここまできてしまうと、一代目の思惑を知らない当代の店主は地震やら洪水やら火事が起こったとしても女房よりタレを優先して救助することが多く、燃える家の中にタレを求めてそのままタレに殉ずることさえ少なくない

色は濁り、悪臭を放つようになれば本物とされるが、最近需要供給のバランスが崩れた状態で使い続け、50年経っても澄んだままのタレを「秘伝のタレ」と称してワイドショーなどで宣伝する輩も多い。本来の秘伝のタレはただの黒っぽく酸化した醤油の塊であり、食用に適さないのである。

そして秘伝へ[編集]

テレビ局のディレクターが本物の「秘伝のタレ」をワイドショーに登場させようと企画している場合、何が入っているのかがわからないように紹介するのがポイントである。また、店主は適当な理由を付け、テレビ局の取材を二度拒否するとなお良い。こうすることによってワイドショー版三顧の礼が完成し、テレビ局側から「味を守る頑固な店」という肩書が勝手に進呈される。

取材の際には、店主はカメラに向かってムッツリしながら腕を組んでぶっきらぼうに接すればいい。勝手に厨房に入ったカメラマンの前でウナギか焼き鳥を串でメッタ刺しにでもして、タレの入った甕は撮影用に注連縄でも巻いておき、神棚か先代の遺影の前にでも置いておけば完璧である。こうした古風な態度によって、ただの小汚い脂まみれの換気扇ですらありがたみが感じられるようになるため、番組的には「秘伝のタレ」を美味しくいただける。

関連項目[編集]