絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ぜつめつのおそれのあるやせいどうしょくぶつのしゅのこくさいとりひきにかんするじょうやく)とは、1973年にアメリカ合衆国のワシントンD.C.で採択された条約。名は体を表すという絶好の例であるとして、このネーミングは高く評価されている。ただし、あまりに長ったらしくて覚えられないので、普通はワシントン条約やCITESと呼ばれる。通例に従い、本記事でもワシントン条約で統一する。
[編集] 概要
読んで字のごとく、絶滅が危惧される野生動植物の国際取引を規制する条約である。このように表現すると、野生動植物の保護という崇高な理念に基づいて締約されたもののようだが、その本質は商取引に関する条約である。それまで個人や企業が行っていた生物の取引を禁止し、それらを締約国間で管理する。つまり、取引によって生じる利益や輸出入の際にかかる高額な関税を、国家が合法的に搾取することを目的としている。
ワシントン条約においては、絶滅のおそれがある動植物群を3つのランクに分けている(附属書I~III)。これはその生物の希少性に対応したものである。もっとも、希少価値が高いものほど取引額も高くなるのは市場原理の基本であり、つまるところこの附属書とは価格別商品カタログに他ならない。これはレッドリストにも同様のことが言える。また、「死んでしまった以上は、せめて商品として生まれ変わらせてあげるべきだ。それが供養にも繋がる」という慈愛の精神から、生きた動植物だけでなく骨や牙や剥製なども規制対象となっている。
なお、ワシントン条約では、国の許可を得ていない密売人などに対する罰則規定は設けられていない。そのため密猟や密輸入が横行している。が、実はこれには裏がある。世界にはグリーンピースやシーシェパードなどといった面倒くさい環境保護団体がひしめきあっており、レッドリストに載っているような希少生物が乱獲されていないか常にチェックしている。国家としてはこういった手合いとは係わり合いになりたくない。そこで、密猟者や密売人を利用しているわけである。彼らは、賄賂を支払いさえすれば、犯行を見逃してもらえるばかりか国に保護してもらえる。環境保護団体は馬鹿だから、こうした癒着に気づきもしない。(表面上は)国ではなく密猟者が暗躍しているのであるから、警察力の不備は糾弾できても体制批判まではできない道理である。こうして、締約国にとって罰するべきは自分たちと契約を交わしていない少数の「違法な密猟者」だけとなり、それらは締約国独自の関連法案により処罰される。
[編集] パンダ外交
本来、ワシントン条約は経済と生物学に関する条約であり、政治の場で議論されることはなかった。その畑違いとも言うべき条約を外交に持ち込み政治レベルで利用した特筆すべき事例が、有名な中国のパンダ外交である。笹しか食べないパンダは食性も生息範囲も極めて限られており、また繁殖力も低いため本気で絶滅が危惧されている動物であるが、パンダ外交においてはただの利用価値の高い一個の商品になり果てる。
中国ではパンダの密猟は死刑になり得る重罪だが(現在は終身刑)、政府が主導する分には何の問題もない。実際、1972年の日中国交正常化により日本にもパンダは送られてきた。つまりは贈呈品であり、外交カードとして扱ったというわけである。さらに、パンダ外交の成功に気を良くした中国外務省は、現在ではパンダを高額でレンタルもしている。そのパンダが生きている限りレンタル料が入ってくるので、売買するより遥かに儲かる仕組みになっている。同時に、貴重な絶滅危惧種を貸してやっているという恩を売りつけ、外交を有利に進めることができるオマケ付きである。
もちろん、動物園などで公開すればこの希少動物はまたとない金づるになるから、パンダを借りた国にとっても悪い話ではない。需要と供給が完全な形で成り立った、理想的なビジネスモデルであると言えるだろう。
[編集] 関連項目
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