肉球
肉球 (にくきゅう) とは、ひき肉を丸く形を整えて加熱した料理である。肉団子、ミートボールという名前も付いている。また、ごくまれにだが、ひき肉に加工する工程がなく、固形の肉をそのまま球形に加工した肉球も存在する。
概要[編集]
肉を丸めて火を通すという誰でも思いつきそうなシンプルな料理である。牛肉、豚肉、羊肉、鶏肉、その他の肉などどのような肉でも肉球は作れる。珍しいところではワニの肉やカンガルーの肉を使ったりする。魚の肉を使った味噌汁もあり、「肉球汁」、「つみれ汁」の名で呼ばれる。
他のひき肉料理でもそうであるように、パン粉などがつなぎに使われ、塩で粘りを出すことが一般的であり、またハンバーグのように玉ねぎが入れられることもある。見方を変えれば丸まったハンバーグの二番煎じである。
肉球がいつから存在していたかはよくわかっていない[1]。
様々な肉球[編集]
- スパゲッティ肉球
アメリカで主に食べられるトマトソースで煮込んだ肉球。1900年代には既にアメリカスパゲッティとスパゲッティソースとあわせて食べられていた。イタリアではそれ以前にスパゲッティ肉球が普通に食べられていたという説もあり、どちらが先かはわかっていない。肉汁がついてくることも多い。肉球の大きさは様々である。この肉球がついたスパゲッティを「スパゲッティ・ウィズ・肉球」と呼ぶが、日本ではあまり浸透していない名前である。
- ポルペッティーネ
イタリアの伝統的な肉球。アメリカではスパゲッティ肉球と同様に一般的な肉球である。つなぎを入れず肉100%のものを作る人も多い。
- ショットブッラール
スウェーデンの肉球。牛肉や豚肉に、卵とパン粉、タマネギをつなぎとして水を加え、塩と胡椒で味付けしたものである。
- アルボンディガ
スペイン、メキシコで食べられる肉球。キャベツなどとトマトソースで煮込まれる。
- 肉丸
中国での肉球の呼び名。日本では甘いタレと共に食べられるが、実際のタレは醤油に近い味のタレで食べられるか、タレ無しで他のおかずに入れられることが多い。
牛肉、豚肉、鶏肉を使い、山芋、卵などのつなぎで形を整えたもの。定義に従えば、これも立派な肉球の一種である。
魚の肉球を日本では特に「つみれ」と呼ぶ。
戦時中のアメリカは国旗の日の丸弁当の梅干しを「肉球」と差別的に読んでいた。
愛好家[編集]
この世には肉球をとても好む愛好家の人がいる。それも食べるのではなく、ソースで手が汚れるのも気にせず触ってプニプニしようとするのだ。それだけではなく、写真を撮ろうとしたり、肉球の匂いがする香水を作ろうとしたりするのである。
これまでに愛される食品は世界中を探しても皆無であると思われる。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ^ 誰でも思いつく料理であるため、人間が文字を持つ前からあったと考えられる。