社説:野田政権は4つの課題に着実に取り組め

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
移動先: 案内検索

身売新聞、26日00時配信

第180回通常国会が召集された。2012年初頭より困難な課題が山積しているが、野田政権は着実に取り組まなければならない。

まずは普天間の問題である。辺野古周辺の環境アセスメント評価書も提出され、一歩ずつではあるが前進した。今年もその歩みを止めてはならない。沖縄にはかねてより、日米政府に対する異常とも言える嫌悪感がある。昨年は沖縄防衛局長の発言が取り沙汰されたが、オフレコ取材の席上での冗談を取り上げ、沖縄への意識や配慮に欠けると地元メディアや自治体が徹底的に叩いた件がそれを象徴している。日本政府が沖縄県民と交渉して妥協点を見つけるのは不可能に近い。しかし沖縄県民の不当要求にいつまでも付き合っているのは、時間的にも大きな損失である。この際、政府関係者は、辺野古周辺の住民を1軒ずつまわり、札束を渡して歩くべきである。1軒に1000万円ずつ、1000軒に渡してあるいたとしても、100億円に過ぎない。これで日米間の懸案が解決されるとすれば安いものである。日米同盟の価値、政府が長年の懸案を1つ解決する価値を考えるならば、1000億円を払っても高くない。ぜひ大局的観点からのコスト意識を期待したい。

福島第一原子力発電所事故への対応も重要だ。原子炉は安定的な冷却段階に入っており、目下の懸案は専ら除染と補償、住民の生活再建に絞られつつある。たしかに日本で初めての深刻な原子力事故であり、手探りで進めなければならない部分も多いが、補償と生活再建に限って言えば非常に参考になる前例が多数ある。我が国が電力の大量消費時代に入った高度経済成長期には、全国各地で大規模な水力発電所が造られ、ダムに沈む町村が立ち退きを余儀なくされた。政府や電力会社と住民との間で補償や移転先などを巡って激しく対立したが、度重なる交渉で膨大なノウハウが蓄積された。この度の福島の事故も、発電所のために住民が立ち退きを余儀なくされたという構図は変わらない。政府や東京電力は、水力発電所建設で蓄えたノウハウを駆使し、迅速に、そして補償や支援にも限度があるという毅然とした態度で解決に臨んでもらいたい。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)も避けて通れない問題だ。経団連ではTPPを推す声が大きいが、農業団体などは抵抗を強めている。労働者問題、医療や介護の問題にも及び、その利害は複雑に絡んでいる。政府は関係者から広く意見を集約し結論を出そうとしているが、与党内にも賛否両論あり、実際にTPPに参加してみなければその良し悪しが分からないのが実情だ。ならばこの際、TPP交渉のテーブルにつくことを期待したい。そこで無視できない問題点が明らかになれば、交渉のテーブルから降りるだけである。アメリカ政府は「真面目に交渉する気がないなら参加しないでほしい」と牽制するが、一度始めた交渉から降りるのはごく常識的な選択肢である。これは他でもないアメリカ・ハーバード大学発の交渉術でも認めていることである。よく分からないままに参加の可否を決めてしまうことのほうが、関係諸国によほど不誠実なのだということを、野田首相は肝に銘じる必要がある。

そして社会保障と税の一体改革だ。野田政権はこのほど、消費税率を段階的に10%に引き上げる案を提示した。現状の税率では社会保障の財政的破綻は目に見えており、それに対する前向きな取り組みとして評価したい。消費税率が引き上げられれば、国民、とくに社会弱者に対するしわ寄せが懸念される。しかし今の高齢者への福祉を充実させるとすればそれは間違いである。現在の後期高齢者は、一生涯のうちに政府に支払った金額に対して、政府から受け取る金額が2000万円以上も多い。対して現在の20代以下の若年層は、一生涯で3000万円ほどの赤字になる。既に世代間で5000万円もの格差があるのだから、高齢者福祉を充実させるくらいならば、子どもや若者への還元のほうが先である。世代間格差を是正するならば、明日からでも年金支給額をゼロにしてちょうど良いくらいだ。これまで散々贅沢しながらなお「生活が苦しい」と声高に叫ぶ高齢者の要求をいかに抑え込んでいくか、野田政権の力量が試される。

最新 | 社会 | 国際 | 経済 | 政治 | 文化・スポーツ | 科学・暮らし・インターネット | おまかせ表示 | メインページ