スチームパンクシリーズ (ライアーソフト)

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スチームパンクシリーズとは、2015年2月現在で六作確認されている怪作群である。

にーこにっこどーが♪
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概要[編集]

スチームパンクシリーズ平グモちゃん-戦国下剋上物語-だのどすこい!女雪相撲 胸がドキドキ初場所体験だのと奇怪な迷作(ただし駄作でない)を作る事に長けたライアーソフトが「どれだけ難解な世界観を挑戦してプレイヤーを苦しめるか」に挑戦した作品群であり、その内容はスチームパンク生地にクトゥルフ神話粉を練りこんでオーブンで焼いて完成したパンケーキのような作品である。なおパンケーキのうえに各種シロップをトッピングしたものが各作品になるわけだが、味に関しては基本的に散々味の感想に迷った挙句結局良く分からないという風なものである。「考えるんじゃない、感じるんだ」とジークンドーの始祖が仰せの通り、理解する気になってはいけない。

特徴として実在の人物をそのままぶち込む事が挙げられ、チャールズ・バベッジアーネスト・ヘミングウェイなどの名称を好き勝手にぶち込んでいくためプレイヤーは「あっ、この人知ってる!」と一瞬共感を得た後に名前の良く似た設定持ちの別人であるということに気付く。チャールズに至っては蒸気機関の父扱いされるが、史実のチャールズは蒸気機関と大して関係無い。史実と仮想の区別は大事である、階差機関が地球の上空を覆うほどのスモッグを出したのならそれはそれで凄い。階差機関は非常に優れた発明でその外見もロマン溢れる代物ではあるが、計算機のどこにそんな地球を覆い隠すほどの力が必要なのか。

実在の人物が惜しげもなく投じられるが、基本的に時系列などもガン無視であるため、その点でも現実と一緒にしてはいけない。レオナルド・ダ・ヴィンチトーマス・エジソンまでなんでも揃ってしまうが、ストーリー的には1900年前後が舞台になっているためやはり同名の良く似た別人である。エジソンはともかく1500年前後に活躍したダヴィンチはさすがに一緒に出すには厳しい、そのあたりはこまけぇこたぁいいんだよ精神でスルーするしかない。これはゲームだ、おーけい?ニコラ・テスラだって凄い老齢のくせにかっこいい主人公で登場するからね、仕方ないね。

始めに述べておくが、このシリーズで頻繁に登場する「碩学」はそういう学問である。本来碩学とは学問を広く深く修めるとかそういう意味だが、それとはまた別物である。ややこしい話だ。

作品[編集]

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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「蒼天のセレナリア」の項目を執筆しています。
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2015年2月現在では以下の六作品が確認されている。リンクは貼ったがどうせアンサイクロペディアに記事なんてまともに作られるとは到底思えないので、結局この記事の中で全て説明する事となる。

  1. 蒼天のセレナリア
  2. 赫炎のインガノック
  3. 漆黒のシャルノス
  4. 白光のヴァルーシア
  5. 紫影のソナーニル
  6. 黄雷のガクトゥーン

全て何かしらの色が付いているが、おそらく一種の縛りプレイか何かだと思われるので気にしない事とする。基本的にどれから始めても理解出来なくもないが、基本的に発売順、つまり上記の順番でやるのが一応は正解のようである。しかし、結局のところ良く分からん事に代わりは無いので自分で面白そうだと思った奴をやれば良い。余談だが、ライアーソフトは一定のなんらかの免疫が無いと拒絶反応を起こす危険性があるため、それなりに覚悟しておくべきである。中二病に敏感で苦手な人間にDies irae -Also sprach Zarathustra-をやらせれば酷く辛い気分になるだろうが、恐らくそういうものである。

仮にプレイヤーをスチームパンク大好き人間だと仮定したとして、その人に無邪気にこれらを勧めるべきではない。残念だがただのスチームパンクではない、もっとワケノワカラナイモノであり、生粋のスチームパンクファンに捧げるべき供物ではない。多分こんなものを勧めるよりポンコツ浪漫大活劇バンピートロットでもやらせた方が大いに喜ぶだろう。一応作中にウィリアム・ギブスンディファレンス・エンジンなんかが登場したりしてスチームパンクファンがニヤリとするような要素も込められてはいるが、それに惹かれては全て桜井光の思う壺である。

まずこの桜井光なる人物に関して知る必要がある。彼女はスチームパンクシリーズ以外にもFate/Prototype 蒼銀のフラグメンツなども手掛けているが、概ね「スチームパンクシリーズの人」というのが正しい見方である。さて、Fateの小説を書いている、いや書けてしまっている時点でそれは奈須きのこと親和性があることを示している。奈須きのこは好きな人とってはマツタケであるが、嫌いな人にとってはドクツルタケレベルの毒である事が知られている。まぁ死にはしないが蕁麻疹くらいまでなら出てしまうかもしれない。Fateから散見される酷く特徴的な言い回しや癖のある文体を読む事ができ、清涼院流水あたりの作品が読めれば彼女の作品を読んでも善戦できる事だろう、グッドラック。どれだけ耐性があろうと世界観を理解するまでさっぱり分からないし、理解してもやっぱり分からないのだけれど。

ところでライアーソフトでゲームを作っていたライターに星空めておという人がいたのだけれど、この人物は7作ほど仕上げてからTYPE-MOONに移籍してFate/hollow ataraxiaという作品に協力している。概ねライアーの主力といえる桜井と星空の二人だが、何故だかFateを書き始めるという共通点を持っている。やっぱり文体が濃い。

なお、最新作とされている黄雷のガクトゥーンの続きである黄雷のガクトゥーン: シャイニングナイト -N'gha-Kthun:Shining Night-の発売が2013年8月23日であり、それ以降沈黙を保っている。彼女の執筆スパン的に考えて2015年現在、新作の発表が予見されるが予測は予測である。次は何色だろうか、真紅とか深緑とかそのあたりか。シリーズ外だが灰燼のカルシェールという作品もあるので灰色は使用済みである。と、予測していたら次回作は緋星のバルトゥームになるようだ。緋色は赫炎と微妙に被る気がしないでもないが、一応別の色なので問題無いのだろう。

蒼天のセレナリア[編集]

黒煙と蒸気、スチームパンクの醍醐味である。
少し進んだら一瞬でスチームパンクの雰囲気がぶっ飛んだ。

ライアーソフトスチームパンクシリーズ第一弾にして一番まともで一番プレイ済み人口が少ないかもしれない作品である[1]。物語冒頭でスチームパンク全開スタートに油断するかもしれないが、2章で既にファンタジー世界に片足どころか全身でダイヴをかましていく。青空の失われた黒煙渦巻くスチームパンクの空から、存在しないと思われていた世界の果ての先にある青空の世界へ抜け出していく様は幻想世界ファンタジー蒸気世界スチームパンクの融合を思わせ、読み手をわくわくさせ…たのだけれど。だけれど。後続のスチームパンクシリーズを形作っていくであろう「それ本当にスチームパンク技術なの」と思ってしまうものが登場して行くのである、物語を操った<<回路>>の正体が強烈な暗示だったあたり、やはりスチームパンクの皮をかぶったナニカだった事は明らかである。

しかし、蒼天のセレナリアはライアーソフトにしてはかなり真面目な作品であると言えよう。なんだかんだでスチームパンクしているし、SLGパートでは石炭を補給しつつ進まねばならず、飛行機の航行持続距離は長くない事から技術の未熟さも分かり蒸気世界らしさを醸し出している。スチームパンクな冒険活劇として観れば十二分な作品と言える。そして、スチームパンクというものを前面に押し出した作品はスチームパンクシリーズ最初にして最後であった。ここから先は怪しい技術の山と怪奇現象とクトゥルフ神話の世界である、土台としてはそれらしいものが残るのだけれど、スチームパンクがメインかと問われるとファンでもすぐに首を縦には振れない。例えるならばセレナリアがジブリ作品の天空の城ラピュタで、それ以降は別のスタジオである。世界観は繋がるのだけど、続編かと問われるとやっぱりシリーズじゃなくなっているのではないかと思われる。

右の画像を参照すれば実に分かりやすい、上が物語冒頭で下が少しストーリーが進んだシーンである。黒煙を吐く船とそれを整備する真っ黒けになった屈強な男達がいた、いたのだが少し進むと何故か鳥と会話し和気藹々とするのである。もはやファンタジーがメインだと言わざるを得ない。しかしそれでも最終的にはスチームパンクっぽい敵をスチームパンクっぽい戦艦と一緒にスチームパンクっぽい倒し方をしたので多分スチームパンクっぽい作品として終わっているはずであるっぽい。ぽいぽい。

このシリーズにはそれぞれ所謂ビジュアルノベル的なパートのみで構成されておらず、なんらかのミニゲームを挿むのだがセレナリアでは燃料を補給しつつマップを移動し、交易などもできるSLGパートが採用されている。実はこのパート、クリアするだけなら町の住民の願いなど全てスルーして燃料補給しつつゴールに邁進すれば良いのだが、如何せん途中で依頼をこなしたりマップを探索したりしないとクリア後の映像特典になる思い出なる品が手に入らない、入りにくい。もちろんそれさえもスルーしてやってしまってもなんら問題は無いが大半の人は特典という言葉に弱いのでやってしまうはずである。思い出なるアイテムは飛空艇の積荷になるわけだが何故だか重量が設定されている。当然ながら積荷を積めば積むほど重く、荷重積載になっていくわけだが思い出の荷重積載というメルヘンなんだか現実的なんだか分からない状態になって行く。一応飛空艇を強化するパーツも手に入るのだけれど、最終的に積荷が思い出と強化パーツ満載で交易するスペースが無いという事態になる。どういうこっちゃ、まぁ交易をする理由なんて燃料不足になったときにペナルティとして減少するか、もしくは思い出を店で買うかする時くらいにしかお金を稼ぐためのものだから満載になるような状態で交易する意味なんて無いのだが。ちなみに思い出の中身は設定資料である、本か何かなのだろう。もしかしたらセレナリア・ザ・ガイド[2]かもしれない。

なお、セレナリアはまだインガノックから始まる桜井ワールドの片鱗しか見えていない。恐らくインガノック以降から逆走してきた人はむしろ戸惑うだろう。「なんか普通の作品だな」と。セレナリアにはまだ、インガノック以降に見られるテンプレート的戦闘も節で行われる選択に失敗するだけでバットエンド択だけになるミニゲームも無いのである。6作品あってセレナリアとガクトゥーン以外では全て戦闘時のテンプレートが適用されているのだが、それについては後述するものとする。ファーストにして異端、というよりもセレナリア以降が別物なのでベースになったはずなのに別作品として観られがちである。あぁ可哀想なディーラ・ドゥーラ。

登場した著名人[編集]

イギリスの詩人なのにジョージ・ゴードン・バイロンが碩学の権威でありラスボスに指定され登場、どうしてこうなった。

赫炎のインガノック[編集]

前作に当たるセレナリアの系譜を継ぐスチームパンク第二弾。第二弾だけれどセレナリアの事は忘れなければいけない。別人のライターと別の会社が作ったかのように別物である。世界観は受け継いでいたり受け継いでいなかったりするが、世界観を継いだだけであって別にセレナリアの続編ではない、それを主張するのはスーパーマリオRPGヨッシーアイランドの続編であると主張するようなものである、世界観は一緒だけれど別物なのだ。セレナリアの随所に登場した鳥だの虫だの獣だのの亜人たちは受け継がれたが、セレナリアのような人種としてではなく人間が変異したという一種のダークファンタジー的なものになった。これによって明らかなファンタジック要素というものはかなり排除されたが、それらが排除された空白に別のエッセンスが注入された。さも当然のようにぶち込まれたそれはクトゥルフ神話であり、インガノックで完全に「スチームパンクとファンタジーとクトゥルフ神話のごった煮」という形式が完成したのである。

セレナリアは「未知の広大な世界」であるのに対してインガノック「既知の箱庭」であり、またセレナリアはユートピアに飛び出したがインガノックは完全なディストピアなので完全に逆の道を行っている。ストーリーは閉鎖された異形都市インガノックを舞台として進み、ひたすら治療して廻る巡回医師ギーとギーに保護され助手を務める少女キーア、他巡回殺人者ケルカンなどのサブキャラクターを交えて進行するわけだが…役割的にはギーが間黒男でキーアがピノコ、ケルカンがドクターキリコである。ブラックジャックだ。他にもヒロインたる猫娘のアティや機械人間のルアハなんかもいるので完全にブラックジャックというわけではないが、オマージュとしては確かに存在しているはずである。

インガノックではセレナリアでのSLG要素では無く、各人の心の声を聴くパートが存在し、正しい順番を探って全員の声を聴くのが目的なのだがこれを適当にやってしまうと先に進める選択肢が出てこないという致命的な事態に陥る。最悪セーブしていなくてもこのシリーズには1章分丸ごとぶっ飛ばすスキップが実装されているのでなんとかなる、というかもしかして詰まるのを前提でスキップを実装したんじゃなかろうか。当然セーブ&ロードで対応した方が早いのでそっちが推奨される。なおミニゲーム自体をスキップする機能はついているのだけれど、キャラクターの心情や用語のおさらい、背景の説明などがねじ込んであるのでこれをスキップしてしまうと難解なストーリーがさらに難解になるという事態に至る。推理物で推理シーンを飛ばすような所業をしているわけなのだから当たり前なのだけれど。

インガノックからは桜井節が炸裂し始め「なんだか分からん用語だが知ったかぶりしとけばいい」という風潮が始まる。《奇械》という言葉のように《》で囲まれた単語は基本的に大事なのだが、恐らく作中説明されてもストーリー的に単語を理解している人物は全員狂っているし説明する気も無いので「そういうもんだ」と捉えるしかないのである。ちなみに《奇械》は人間の後ろに潜んでいたり潜んでいなかったりする凄い奴なのだが、一言で表せばスタンドである。この作品より先はわりとバトルが増えてくるのだが、基本的にテンプレートと呼ばれる方式で主人公が勝利するシステムなので、それを楽しめるかどうかで評価はかなり変わるだろう。まぁテンプレート式だなんて戦隊物で敵が巨大化したくらいから確定しているのと一緒なので一種の様式美として考えるのが正しい。熱いバトル物が読みたいなら週刊少年ジャンプでも読めば良い、言ってしまえば需要の違いである。

結局のところ、この作品がのちの方針を決定付けたと言っても過言ではない。おぉ!喝采せよ!喝采せよ!盲目の生贄プレイヤー黄金螺旋階段桜井ワールドを登る!

登場した著名人[編集]

実在の人物ではないがクトゥルフ神話と同名のままランドルフ・カーターが登場。完全にクトゥルフ神話をねじ込んだ瞬間であった。

ひとやすみ[編集]

項目が第3作漆黒のシャルノスに及ぶ前に、一つ忘れかけた事実を思い起こす必要がある。これはライアーソフトの作品、すなわちR-18エロゲである。前述のセレナリアとインガノック、またそれ以降も全てエロゲなわけであるがそこそこ真面目にエロしてるのはセレナリアだけである。期待してはいけない、期待してはいけない。詰まる所エッチぃのが目的なゲームなのではなくて話の中にエッチぃのが必要とされて入っているだけなのである。これはつまり昼ドラに濡れ場があるのと同じことなわけなのだ。つまりどういうことかといえば、そっち方面で期待なんてすんなという一点のみである。大丈夫、全力でネタに走るB級会社ライアーソフトだよ。勃起したドM神父が魔法を使うゲームとか白血球になって病原体と戦うゲームとか作ってる会社に何を期待しているんだ。

それと共に、一部ファンから囁かれる伝統、マグロシステムの存在である。マグロといっても海を凄い速さで泳いで止まったら死ぬらしいアレの事ではなくて、エッチな事をしてもびっくりするくらい反応しないそっちの事である。普通エロゲの主人公というものはハーレムでウハウハで濡れ場も結局こなしてしまうというのが一般的であるが、インガノックのギーを初めとして主人公勢が「シーンに対して異様なほど淡泊」という点が挙げられる。シーンになってもほっとんど反応しない、もうエロやめて一般向けで売れば良いのに。マグロ、ご期待ください。いや、しないでください。

なんて話をすると実はPSPでソナーニルが出ていたりする、それはまた別の話。

漆黒のシャルノス[編集]

Wikipedia
リアルスチームパンクロンドンの公害まみれだった悲惨な現実については「ロンドンスモッグ」を参照して下さい。

スチームパンクシリーズ第3作漆黒のシャルノスはついに舞台を最大蒸気都市倫敦へ!廃液で汚れたテムズ川!晴れる事の無い空の下に佇むロンドンブリッジ!スチームパンクらしくなってきた…いやまぁそんな事無いのだけれど。そろそろスチームパンクの世界を盛大にぶち込んでくれるんじゃないかなという考え甘く、スチームパンクよりも圧倒的にクトゥルフ神話に傾倒して行く事となる。「ロンドンといえばやっぱり」とばかりにシャーロック・ホームズアーサー・コナン・ドイルが実名でぶち込まれてくるのだが案の定他人のそら似であり、まともな推理物なんてしてくれるはずもないので頭がおかしかったり異形だったり能力者だったりとそういう類である。

多分、恐らくであるがシャルノスは下地にクトゥルフ神話TRPGがあるので「蒸気世界のロンドンで宇宙的恐怖と戦うシナリオをやっている」状況に近いかもしれない。スチームパンクも息をしていない、シリーズ名変えた方宜しいのでは無かろうか。そもそもこの時期のロンドンはスモッグが酷すぎたが故に霧の街だなんて言われていたのだし、スチームパンクじゃなくてもくっそ汚い街だったのは一緒なのである。ロンドンの汚さについてはウィキペディアのロンドンスモッグにリンクを張ったのでそっちを閲覧しては如何か。

このロンドンはカダスと呼ばれる世界から蒸気文明をごっそり輸入しているのでそっち方向に物凄く発展しているのだが、カダスと地球の差異に関する話題を始めてしまうと非常にめんどくさい事になるので割愛する、まぁ要するに異国の文明に感化されまくった大英帝国って事で良い。さてそのカダスだが、元々はクトゥルフ神話に登場する場所の名前でありスチームパンクとはまったく関係ない。カダスはナイアーラトテップの支配下にある地域なのだが、シャルノスにはナイアーラトテップ本人と思われるキャラクターまで登場してしまうので始末に負えない、さよならスチームパンク、ようこそクトゥルフ神話。余談だがインガノックもカダスの地域『インクアノク』が元ネタではないかと思われる。スチームパンク成分がどんどん薄まる。

それで、一作目から世界観を共有しているはずのシリーズだが突如現代社会のロンドンに飛んだことによってさも当然のように前二作との繋がりは薄い。いや、カダス世界と繋がっているのでセレナリアなどとも繋がっているのだが設定上のものなのでセレナリアとインガノックが直接的にかかわりが無かったように、シャルノスもまた前二作と直接的なかかわりは無い。『作品群』だからね、仕方ないね。一応インガノックとシャルノスはファンディスク「ハチポチ」で繋がるのだけれど、それは所詮ファンディスクの話である。

さて、もしここまでシリーズを遊んでいる者であればあり得る認識なのだが、シャルノスがエロゲだという事を忘れている可能性がある。確認するがこれはエロゲである。繰り返すがエロゲである。何故こんな事を再認識させるのかといえばエロゲっぽさが薄いインガノックをおかゆとして、シャルノスのエロ要素は多分重湯くらいしかない。ストーリーの初めに一度情事を挟んでから次にシーンが入るのは3・4章どころの話ではない。5章まで行ってもお風呂シーンがせいぜいである、週刊少年ジャンプ掲載のとらぶるよりもエロ要素が薄い。エロゲってなんぞや。

恐らくシャルノス最大のネックはゲームパートである。決められた移動手段を駆使しつつ、マップ上に散らばる声の位置を推理して敵から逃げつつ集めていくというものなのだが、これが猛烈にメンドクサイ。まぁインガノックと同じく飛ばしてしまうこともできるのだが、どうやらゲームパートにとある事をするとおまけ要素が解放されたりするわけで。解放される中身はセレナリアの思い出、ラフ画と同じようなもんなのだけどこのパートのせいでストーリーが円滑に進まないという本末転倒な事態を招いている事は明らかである。ノベル物に中途半端なゲーム要素を入れても誰も幸せにならないという事はいい加減業界全体が学ぶべき事実である。

待て、しかして希望せよ。きっとスチームパンクは帰ってくるのだから。

登場した著名人[編集]

ブロンテ三姉妹の長姉シャーロット・ブロンテカレルじゃない方のチャペックブラム・ストーカーウィンストン・チャーチル、そしてハワード・フィリップス・ラヴクラフトまで登場してしまった。しかもラグクラフトに至っては名前こそ違うがオーガスト・ダーレスを元ネタにしているであろうキャラクターと恋仲でやりたい放題。まるで著名人の大安売りである。

白光のヴァルーシア[編集]

シリーズ4作目の舞台は砂漠であり、閉鎖されていた砂漠都市ヴァルーシアに蒸気機関技術が流入し人々の暮らしが変わって行く話である。蒸気機関のエンジンや蒸気で飛ぶことができる機械など、前作のシャルノスから概ねセレナリアの世界観に戻った形である。ヴァルーシアはそこそこスチームパンクしており、シリーズを通して読み進めると「あぁまだスチームパンクする気があったんだな」と少し見直してしまう作品であるが、恐らくはシリーズ中1.2位を争う存在感の薄さである。巨大な恐怖アブホールや遺跡の迷宮に潜むホラーたちとの戦闘やスチームパンクシリーズでも数少ない常識的な主人公など見るべき点は多いが妙に存在感が薄い感じがするのは否めない。

登場人物にはセレナリアに登場した北方の貴族が再登場するなど、シリーズでは数少ない直接的な繋がりを見せる。しかしシリーズを通してプレイでもしていない限りは4作目に1作目のキャラクターが登場しても気づかれない事の方が多いのが事実である、ああ無常。せっかくスチームパンクしてても目立たなければあまり意味が無かった。でもそんなこと、知るもんか!

登場した著名人[編集]

オルレアンの聖女ジャンヌ・ダルクや万能と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチなど。両者ともにデカイ機械を動かしたりと色々人間を辞めているのは他のシリーズに登場する著名人たちと一緒である。

ふたやすみ[編集]

以上四作について言及し終えたので間話として戦闘シーンに関する話を挿みたい。スチームパンクシリーズ六作には全て戦闘シーンがあるわけだが、上記で一度述べている通りに四作はテンプレート式であるためまず戦闘は負けない。どれだけ敵が強大であろうが、難解であろうが無関係に殺して解して並べて揃えて晒してやる事ができる。これは仮面ライダーが飛び蹴りをする、水戸黄門印籠を出すなどの所謂「勝ち確」と一緒である、多少例外はあるけれど。

流れとしては『意味深な台詞が流れる』→『戦闘になる』→『テンプレ的に台詞を言う』→『一撃必殺』である。インガノックに例えるならば『敵が攻撃』→『普通死ぬけどギーはまだ立ってるよ』→『敵がなんでやと騒ぐ』→『ギーが喚くなという』→『一撃必殺が決まる』となる。なおギーがやられない理由は説明されない。まぁ気にしたって仕方がない、そういう様式の上で成り立った話なのだから。芝居の席で舞台上の出来事に対して因果関係を探るのは無粋である。

紫影のソナーニル[編集]

シリーズ五作目である紫影のソナーニルは「そろそろガッツリとスチームパンクしてくれる」という考えをあざ笑うかのように下地がオズの魔法使いである、なんでや。ストーリー的にはニューヨークが全域大崩壊してその原因を探るためにニューヨークに侵入した人物と、地下世界と呼ばれる謎の世界を旅する人物のダブルヒロイン的な進行となるわけなのだが…恐らくシリーズを通してソナーニルが一番難解なゲームである、最初に手を出すとちんぷんかんぷんだが、他のシリーズをやってからプレイするとあら不思議、やっぱり分からない、困ったもんだ。物語が中盤から終盤に差し掛かるあたりで「そもそも何をやってるのか」が分かってくるわけだが若干手遅れ気味である。

この作品でのスチームパンク要素はニューヨークが蒸気都市だったらしいとか蒸気技術関連の実験があったとか無くも無いが、基本的にマフィア全盛期の禁酒法時代近辺くらいのニューヨークが崩壊した地上と謎の地下の話なのでスチームパンクっぽい話はあまり出てこない。むしろ下地がオズの魔法使いなのでファンタジー・メルヘンが押されていてスチームパンクはどこかへ行ってしまった。

せめて登場する『1輛だけの地下鉄』くらい蒸気機関車であれば良かったのにどっからどう見ても普通の地下鉄車両なので電気で動いています、本当にありがとうございました。蒸気機関車を地下鉄で運用なんてそもそもしないのだけれど、電気で駆動するシステム出したらもう蒸気いらないんじゃないかというスチームパンク上の問題がある。スチームパンクは繊細なのだ、蒸気パワーで飛んでる不思議な乗り物がスチームパンクなのであって、ジェット機に台頭されても困る。

ソナーニルまではそれなりにスチームパンクをやってきたのに、ついに破綻してしまった。「スチームパンクの世界観で作ってるから良いんだよ」という暴論で押し通せない事も無いが、その要素を使わなければ作品自体がそうであるとは言えない。インガノックで導入されシャルノスで一気に濃くなったクトゥルフ神話要素も突如として消え去ったが、入れ替わりでメルヘンが導入されついでにスチームパンクが薄くなったんじゃどうしようもない。

なお、ソナーニルにおいてもっともシリーズファンが驚いた点が1作目であるセレナリア以来のまともなエロシーンがあったという事である。やはりこのシリーズ、15禁くらいで売った方良かったのではないか?肝心のシーンの中身もなかなか衝撃的なものであるため、ファンが驚くのも無理は無いのだが。だが、そのおかげでR-18である意味は持てたのである。ただしスチームパンクである意味は。

「果てなきものなど、尊くあるものなど、すべて、すべて、あらゆるものは意味を持たない」
紫影のソナーニル について、ロード・アヴァン・エジソン

スチームパンクである意味は持ってくれないと困りますよ、エジソン卿?

登場した著名人[編集]

コーサ・ノストラの最高幹部たるラッキー・ルチアーノや野球の神と名高いベーブ・ルースなどアメリカンドリーム溢れるチョイスとなっている。しかし、ソナーニルにおいてニューヨークそのものが壊滅しているためこの人選はあまりにも皮肉である。

黄雷のガクトゥーン[編集]

スチームパンク?スーパーロボットじゃなくて?

シリーズ六作目は何故か唐突にマルセイユ洋上学園都市という場所を舞台とした学園物になった、スモッグまみれだったり謎の都市だったり、砂漠だったり地下世界だったりしたこのシリーズにおいては唐突ともいえるほどにギャルゲーの王道である。ストーリーも他の作品と違い万人受けしやすい作りになっており、一部からは「一体どうした」と心配の声が上がったが余計なお世話である。ライアーソフトの作品が万人受けするのは珍しいという事でシリーズファン以外も「これ本当にライアーソフトが出してるの?」と疑う者が後を絶たなかったが、恐らくは突然変異か何かである。あと普通にエッチシーンがエロいのでみんな驚いた。やはり主人公をピンクにしたのが淫乱度に貢献したのか。

過去の作品では所謂「能力者バトル物」的な展開は多少あったが、ガクトゥーンではそれらを踏襲しつつも一線を飛び越えて生身の戦いどころかスーパーロボット大戦を開始した。クトゥルフ神話の話題に加えてついに巨大ロボットまで導入してしまったが、斬魔大聖デモンベインの影響かどうかは桜井女史のみが知る事である。

「ニコラ・テスラ。72歳。転校生だ。」
転校 について、ニコラ・テスラ
「ななじゅうにさい!?」
転校生 について、ネオン・スカラ・スミリヤ

本作の主人公、ニコラ・テスラの年齢は92歳(サバ読みで72歳)のおじいちゃんであるが、見かけは若いので安心である。しかし、中身はやっぱりおじいちゃんなのでヒロインのネオンとの仲は恋人というよりも孫と老人のようである。さしずめヴェルタースオリジナルを渡す老人のようにゼリービーンズを執拗に与えようし、悉く断られる様子は中々に斬新な関係である。そしてこの主人公、ニコラ・テスラはテスラコイルなどで名を馳せたエジソンのライバルその人と同一人物である。つまり本作のニコラ・テスラも電気と深い関わりがあるのだが、スチームパンクの主人公が電気メインというのはどういう事なのか。スチームパンクなのに蒸気でなく電気である、スチームパンクシリーズとは一体なんだったのか。

なお、劇中「科学の勝利だ」という台詞が存在するが、どうみても魔術のようなものである。どちらにせよ、スチームパンクは死んだ。

登場した著名人[編集]

主人公といえるニコラ・テスラの他にフローレンス・ナイチンゲールなど。毎度毎度実在の人物が出るのが伝統と化している。

本編外[編集]

上記六作以外の関連作品群である。なお、ファンとしては垂涎ものである大機関BOXやコミックマーケット限定品など範疇を広げると大量に存在するため一部のみとする。

ハチポチ[編集]

これはある種の番外編、つまりファンディスクという奴なのだが、ライアーソフトと姉妹ブランドであるレイルソフトの複数作品がごった煮になったものである。スチームパンクシリーズからはインガノックとシャルノス、そしてヴァルーシアのキャラクターが参戦しているためシリーズのファンは購入しないはずはないのだが…何故セレナリアを仲間外れにしたのか。ソナーニルは発売日が近いので企画の中に無かったのだろうし、ガクトゥーンはハチポチより後なので出るわけがない、それは良いが初期作のセレナリアは仲間外れである。多分これは作品の範囲が発売日順に考えてインガノック以降としているのだと予想できるが…諦めるしかない。

正直なところ1%もスチームパンクしていないが、そのあたりはファンディスクなので致し方なし。

STEAMPUNK FULL-VOICE FANDISK[編集]

上記のハチポチとは違い、スチームパンクシリーズ全てに対するファンディスクである。その名のとおりフルボイスであり各作品のショートストーリが2~3話、そしてガクトゥーンのオープニングが先行配信として付属している。しかし結局はこのシリーズのファンディスクであるため、スチームパンクとしての要素が薄い事には変わりない。なお作品そのもの以外にもWebノベルの読了後を推奨するものもあるため本編をクリアしただけではファンディスクのプレイヤーとしては不適切であり、そういった意味ではまさにファンディスクである。

深闇のセレファイス[編集]

桜井女史によるジョーク企画であり、若干本編と繋がってしまったが基本的に無関係である。基本的に悪を正義、正義を悪として置き換えた逆転ものであり、一発ネタであるため細かい設定などは公開されていないが、恐らく色々と逆になっているのならばかなりスチームパンクしているのではないかと思われるが、真相は深闇の中である。

総括[編集]

以上、散々述べたとおりのこのスチームパンクシリーズなるものは基本的にスチームパンクしてはいないという矛盾を持つ作品群である。一作目となるセレナリアから世界観が継続しているだけであって、既にスチームパンクかどうかはほぼ無関係なのである。しかしスチームパンクという名称なのでスチームパンクシリーズには違いない、なんともややこしい話である。なお、桜井女史曰く「シェアード・ワールド方式みたいにしたい」との事だが、もはやスチームパンクかどうかなどほぼ関係無くなっている。桜井女史の次回作が期待されるが、本人はTRPGリプレイとFateで忙しいようなので、なんとも望み薄である。

作者様、いつになったらスチームパンクになりそうでしょうか?もはやスチームパンクというものが何か、行方不明になってしまっている事は確かである。

脚注[編集]

関連項目[編集]