チャリティー

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チャリティーとは、商業イベントの一形態である。「収益の一部を○○に寄付」というフレーズや行動が付け加えられる事が多い。

概要[編集]

ある人が、ある日突然「何かイベントを開きたい」と思い立つ。その際1人だけではイベント催行ができないので、賛同者を募る必要がある。しかし賛同者をノーギャラで募るのは常識的に考えて難しく、賛同者を得るためには賛同者に支払うギャラを何らかの手段で得なければならない。

そのギャラを得る手段として最もポピュラーな方法の1つとして「『チャリティー』と称してイベントを開き、観客から入場料や寄付金、グッズ購入費などを頂く」というものがあり、一般的なチャリティーイベントはこの方式で催される。但し、通常の商業興行とは以下の2点が異なっている。

  • 主催者自身はギャラを受け取らないケースがある
  • 収益の一部または全部をイベントに関係する何処かの団体に寄付する。売上ではないことに注意。

実際のイベント[編集]

では、実際のチャリティーイベントでは何処にどれくらい寄付を行っているのか。一例として、本記事では2012年1月に行われた「松田直樹メモリアルイベント」という、2011年に心筋梗塞で急逝したサッカー選手の「追悼チャリティーマッチ」について説明する。

イベント売上と収益[編集]

このイベントは1月の雨天という悪条件の中、日産スタジアムに4万人以上もの観衆を集めて行われた。1人あたりの入場料は2500~3500円であり、高い席は完売していた。また当日は関連グッズが飛ぶように売れ、さらに地上波TV放送もあった。この事から当該イベントの売上は少なく見積もっても1.5億円程度あったと推定されるが、いざ「収益」の蓋を開けてみると・・・

わずか1000万。

つまり、残りの1.4億は関係者達への寄付として消えていったことになる。なけなしの収益1000万の行く末も気になるが、先にその1.4億の内訳を列挙する。

関係者への寄付金内訳[編集]

その寄付先の内訳は以下の通りである。

イベント会場への寄付[編集]

イベント会場を提供してくれたスタジアム管理者に寄付するお金である。日産スタジアムの料金表(PDF)から大凡の使用料を算出すると、基本使用料144万円+入場料加算約700万円(4万人×チケット代3500円×5%)+付帯設備使用料≒900万円程度の使用料がイベント主催者から日産スタジアムに寄付された計算になる。万年赤字続きのスタジアム側にとってはありがたい臨時収入である。

チケット販売業者への寄付[編集]

チケット発券手数料として10%程度の寄付が発生する。前項と同じように寄付金額を算出すると、4万人×3500円×10%=1400万円となる。近年はこの他にチケット販売業者が別途105円の発券手数料をチケット購入者から寄付してもらうようになったため、その金額も合計すると2020万円もの金額(1400万+105円×4万人)がチケット販売業者に寄付されたことになる。近年ぴあを中心に経営不振にあえいでいるチケット販売業者としてはありがたい臨時収入である。

電子決済業者への寄付[編集]

チケットをインターネットで購入した場合、チケット販売業者への手数料とは別にクレジットカードを使った電子決済手数料が発生する。手数料の相場は5%程度であるが、入場者全員がチケットをインターネット購入したわけではないため、「入場者の半数がインターネット購入を行った」と仮定する。この仮定で計算した場合、4万人×3500円×5%×0.5=350万円もの金額が電子決済業者に寄付されたことになる。近年地味に電子決済業界は景気が良いが、その景気の良さはこういう「チャリティ・寄付関連手数料収入」で支えられている。

交通機関・宿泊施設等への寄付[編集]

イベント賛同者達がイベント会場に自身の懐を痛めずに集合するために、彼らが使用する各種交通機関や宿泊施設等に対しても寄付が必要となる。

当該イベントでは日本国中だけでなく、現在ブラジルに帰郷している元横浜F・マリノスの選手も含めて実に60人以上の選手・元選手達を呼び寄せており、彼らが使用する交通機関や宿泊施設等への寄付額は相当な金額に上ったと見られている。少なく見積もっても1000万は下らないであろう。

弁当業者への寄付[編集]

当該イベントは昼から開催されたため、賛同者達に弁当が振舞われていたことが推測される。つまり出場人数分の弁当代が弁当業者に寄付されたことになる。弁当1食あたりの金額は公表されていないが、かなり高めの「1000円」であったとしても合計10万円未満であり、寄付金としては少額であると言える。

会場設営会社への寄付[編集]

イベント会場でチケットもぎりを行ったり、混乱を避けるために入場禁止エリアに客が入らないように警備を行うためにも勿論寄付金が必要となる。当該イベントでは100人単位のイベント運営スタッフが当日会場に派遣されたため、寄付金の額は500万は下らないと見られる。

Webサイト制作業者への寄付[編集]

当該イベントではイベント告知サイトを開設している。開設するためにはもちろん寄付金が必要であり、独自ドメイン・サーバー管理費・Webサイト制作費を「寄付」という形で賄わないといけない。今回のサイト規模の場合、100~200万程度の金額がWebサイト制作業者に寄付されたと推測される。

マスメディア広告代理店への寄付[編集]

イベントは立ち上げただけではイベントとしては成り立たない。マスメディアを使って大々的に告知しないと、いざイベントを開催しても誰にも知られぬまま終わってしまう。従ってマスメディア各社と広告代理店に寄付金を渡してイベントを宣伝してもらう必要がある。今回はTVCMや新聞記事などあちこちのメディアで当該イベントが大々的に宣伝されていたが、具体的な寄付金額はマスコミ・広告代理店各社が「企業秘密」として漏らしてくれないため不明である。但し少なくとも合計1000万以上であることは容易に推測できる。

商標借用元への寄付[編集]

当該イベントは故松田直樹氏が生前所属していたマリノスと松本山雅FCの2クラブの名前を借りたチームを結成してイベントを行ったため、その2クラブに対する商標使用料という名前の寄付金を収める必要があった。但し具体的な金額は不明である。

その他総務的な寄付[編集]

当該イベントではイベント事務局を設け、専用電話も開設していたことから、「事務所使用料」や「電話回線使用料」と言う名前の総務的寄付金も発生している。寄付先は不動産屋や電話会社などである。今回の具体的な金額は不明だが合計100万未満と推測される。

賛同者への寄付[編集]

忘れてはいけない大口の寄付金として「賛同者達への寄付」がある。具体的な金額は不明であるが、トータルでは数千万単位に上ると考えられる。但し人数が多いため、1人あたりの金額は大した額ではない。

国への寄付[編集]

ここまで寄付を行なってきた最後に、この時点で残っている収益の一部を「税金」として国に寄付しないといけない。チャリティーイベントであっても普通に消費税の納税義務が発生するため売上の5%である750万円の寄付を強いられる上に、今回は法人税所得税が免除される要件である「会場使用料程度の入場料徴収」「純益全額寄付」という要件を満たさないため、法人税または所得税の納税義務も発生した可能性が高い。これらを合計すると、実に収益の半分近くを国に寄付することになる。

なけなしの収益金の使い道[編集]

こうして様々な関係者達にイベント収入から寄付を行った結果、1.5億の収入がわずか1000万円の収益金に縮小変化してしまった。

その1000万の使い道であるが、報道によると「松田シートを20席購入して少年サッカー選手を招待」「サッカーボールを購入して故人の出身校に贈る」というものであることが判明している。つまり、サッカークラブとサッカー用品店への寄付である。

まとめ[編集]

結局「チャリティー」は、いろいろな人達の懐を潤すために編み出されたビジネスモデルの1つに過ぎない。

本記事でサンプルとして記載したイベントは、以前から追悼試合開催の機運があったことと収益金の金額と使い道が公表されている分相当良心的な部類であることを付記しておく。酷いケースだと「脱税逮捕された社長裁判費用と保釈金を捻出するために、ソロ活動していた4人を突然再結成して『子供たちを救おう!!』というタイトルのチャリティライブツアーを敢行した」「しかも収益金と寄付額は非公表」という事をやってのけた某芸能事務所のような事例が出てくることも決して珍しくない

また「収益の一部を寄付」ということは、収益から寄付した金額がわずか1円であっても良いことになる。1セントでも1ジンバブエ・ドルでも良いのである。嬉々としてチャリティーイベントに参加するのも良いが、それは誰のために行っているのか、イベントを開かざるを得ない背景があったりしないか等をよく見極めるのも大事である。

補足[編集]

チャリティーイベント関連で言われている「収益」というフレーズは、イベント収入全額から上記の各種寄付金を差し引いた金額であるため本来は「利益」と表現すべきであるが、何故か何処のチャリティーイベントでもこの誤用を行なっている。意図的かどうかまでは不明。

関連項目[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「チャリティー」の項目を執筆しています。