一枝花

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一枝花(いっしか、Yi chih hua)とは、手向けの花である。

概要[編集]

古来より河北地方に伝わる処刑人の習慣で、自分の髪に挿した花をこれから斬罪に処断される囚人の髪に挿し換えてやることで「この世の中から見捨てられたあなたへ、私は花を手向けます」という想いを伝えるささやかな儀式である。地域によって首を斬る前に挿してやる場合と斬った後に挿してやる場合があるが、前者であれば斬り落とした首の切断面が下を向けば(首が立てば)、花が潰れたり汚れたりしなければさらに大吉、首が横向きに転がれば、挿した花が髪から落ちたら大凶とされ、占い賭博の対象とされた。また、囚人が挿していた花を家の鬼門に埋めると厄除けになると信じられたことから、処刑人が用済みとなった花を(多くは竹矢来で囲まれている)刑場の外に放り投げてやると、観衆は葉っぱ一枚花びら一枚に至るまで奪い合った。この習慣が後に西洋へと伝来し、ブーケ・トスの起源になったとされている。

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末期の華。

一枝花に用いられる花について特に決まりはないとされているが、人気なのは人の死んだ場所に好んで咲く(人間の魂魄を養分をするため)と言われるヒガンバナである。放射状に弾けるような花びらの形と色が飛び散る飛沫を連想させ、大きさ的にも見栄えがするため、囚人から特に希望がない限りはさしあたってヒガンバナを用いるのが通例となっているが、ごくまれに貴人を処刑する場合、下賎の者と差をつける意味合いで椿山茶花など、いわゆる「音(苦痛)もなく首が落ちる」花が好んで注文されると言われている

二胡[編集]

また、いつしか西方より伝来した二胡によって哀愁を掻きたてる楽曲『一枝花』が作曲(実際は西部辺境における民族音楽のインスパイア)され、河北地方で流行るようになると処刑時に好んで演奏されるようになり、処刑される者の未練や処刑する者の背負う業、そして残された者たちの哀しみを引き立てる名曲として高い評価を得ていた。その後、罪人の処刑方法が斬首から情緒もへったくれもない銃殺刑に移り変わると、二胡を演奏する習慣はじきに廃れてしまったのであったものの、曲自体は現代まで伝わっている。

外部リンク[編集]

関連項目[編集]