当せん票付き食品法

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当せん票付き食品法(とうせんひょうつきしょくひんほう)は、戦後、食糧難に喘いでいた頃に施行された、食品供給に関する法律。現在でも効力を持つ法律ではあるが、その運用によって消費者が関知することがないようにしており、半ば死文化した法律と言える。

概要[編集]

当せん票付き食品法の内容は次の3つに要約される。

  • 当せん食料品(加工品で、かつ生鮮食品でない食料品で、厚生労働大臣(当時は厚生大臣)が指定したもの)を販売する場合、消費者にはまずその品を受領できる権利を得られる(くじ)を販売し、当せんした人にのみ品を配分する(はずれた人には配分せず、くじの代金も返還されない)。
  • 当せん食料品の販売者はその品の供給状況により、くじの当落の割合を適切に設定しなければならない(則規定あり)。また、くじによらない販売(いわゆるヤミ物資)も罰の対象となる。
  • くじにはあらかじめ、得られる当せん食料品の栄養分を記載し、消費者のくじ購入の指標となるようにしなければならない。

この趣旨から見てもわかる通り、これは戦後間もなく物資の不足していた時代に、供給量の少なかった加工食料品について、消費者への公平な供給と販売者への利益確保を目的とした法律である。当時の当せん食料品にはチーズの缶詰め、粉ミルクなどがあった。この法律により、消費者が当せん食料品を購入するにはまずくじを購入し、当せんを確認してからそのくじと引き換えに品を受け取るという手続きを踏む必要があった。

歴史[編集]

  • 1948年 - 当せん票附食品法施行。12品目が当せん食料品に指定される。
  • 1955年 - 粉ミルクが除外、新たに27品目が指定。以降、年毎10前後の品目が指定される。不当な倍率を設定した販売者への罰則規定が盛り込まれる。
  • 1976年 - 現在の当せん票付き食品法に名称変更、今までのポジティブリスト方式から、記載食料品以外の該当する食料品を指定食料品とするネガティブリスト方式に移行する。

少なかった批判[編集]

この法律は明らかに、「消費者軽視で販売者過保護の悪法」と批判を受ける要素を持っている。くじを購入しても確実に食料品が手に入るわけではなく、しかも手に入れられなかった場合支払った代金は丸々消費者の損となってしまうからだ。しかしながら、戦後の混迷期にはそもそも金を出しても食料を手に入れられるわけではもともとなく、むしろコネに頼った閉じた関係による譲渡が蔓延していたり、売り惜しみによる物価高騰が発生したりと不公平な状況にあった中で、公平に食料を得られるチャンスを保証したこの法律は消費者からは歓迎する声が多かった。

食料供給が安定した1970年代には、単に手続きが煩雑であることを批判する声もあったが、その時代には既に後述する運用による簡便化が始まりつつあり、話題に上ることはなかった。

現在の運用[編集]

現在では食料品の国内供給はほぼ全ての品目で多過となっており、当せん食料品の当せん率は100%、つまり代金を支払えば必ず品を手に入れられるようになっている。この傾向は1970年代から始まっており、前述の通りくじの購入が余計な手順となるおそれがあった。このことを見越し、1969年に厚生省と経団連食料品部会、消費者団体4団体が協議し、次の2項目を運用して、消費者に無駄な手順を強いることを回避することに合意した。

  • 当せん票付き食品法自体の廃止・大規模な改正は、これからの人口増加や危急の事態に備えて当面の間は行わない。
  • 代わりに、本来購入すべきくじを“くじが既に当たっている”ことを明示(この表示を『当たり』と呼ぶ)した上で商品の包装に印刷し、くじ購入と同時に当せん、商品の譲渡まで行うことを容認する。

この運用上の合意により、消費者が同法の存在を気にすることなく当せん食料品を購入することができるようになった。

運用開始直後には法の有効性が疑問視されたこともあったが、続く1973年に第一次オイルショックが発生。トイレットペーパーや洗剤などが供給不足状態に陥る中で、当せん票付き食品法の“正規運用”が大豆油など12品目にわたって復活し、食料品だけは混乱を免れた。このことから、現在では同法を疑問視する声はごくわずかとなっている。

1975年にはこの有用性から、ほぼ全ての加工食料品を当せん食料品に指定するために、厚生省は除外リストに掲載した品目以外を当せん食料品とするネガティブリスト方式に切り替えた。

『当たり』の表示[編集]

当たり表示の例

運用上の『当たり』(または『当り』)表示は、当せん食料品の包装の裏面などに表記されている。同法のもう一つの記載事項である栄養成分表に付属して表記されており、表記方法には二通りある。

  • その商品の実際の内容量を表記(例:一袋当り・12個当り)
    • この場合、内容量を表す個々の単位の他に重量も記載する。
  • 内容量に拘わらず「100g当り」と記載する
    • 正確な値を記載しにくい場合や、別に内容量を記載している場合はこれでもよいとされている。

後者の場合は実際の内容量を正確に表していないため、消費者に誤解を与えるおそれがあるので注意が必要である。

関連項目[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「栄養成分表示」の項目を執筆しています。