新入社員もの

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新入社員もの(しんにゅうしゃいん―)とは、大人に向けて子供向けのメッセージを発する代表的ジャンルである。

概要[編集]

学生時代を終えた新入社員を一人前の社会人へと成長させることを主軸とする物語が「新入社員もの」というジャンルである。思春期に学校社会の建前と本音のギャップをたっぷり実感した青年に向けて、「ビジネスマナー」や「社会人としての心構え」という名目で、大人になるための「建前」をたっぷり吹き込むのがその社会的機能である。

建前が必ず成功するというのは、子供向け全般の特徴だが、なぜかこうした展開が続出する新入社員ものを子供向けに分類しようとする動きはみられない。

新入社員ものの本場は、プロダクト・プレイスメントに満ちた「大人向け」ドラマである。宣伝企業の「建前」を伝えるが目的なので、成長するために必須の具体的な仕事ノウハウは基本的にどうでもよい。所詮は商品宣伝を行うための広告媒体であり、「子供」のように分かりやすいメッセージを企業は求めている。

市民意識に富む青年たちは、そうした建前が所詮は建前に過ぎないことをアルバイトせずとも知っている。そして、新入社員ものに流れる建前をどうすればネタにできるかを一生懸命構想している。

主な決め文句[編集]

以下に挙げるものは、多くの新入社員ものドラマで登場する典型的文句である。大の大人がこうした建前を公言するとは、何と子供っぽい行為だろう。

お前らはまだ検閲により削除
新入社員研修の場で指導監督から吐き付けられる汚らしい罵倒文句。もちろん、新入社員はずっと何もできなかった無能だった訳ではなく、学校社会でそれぞれ上下秩序に従い、何らかの成果を挙げてきた人間だ。もし、本当に検閲により削除な人間しか集められなかったのなら、その会社の将来は危うい。
これまで本気で叱られたことがなかった
この感覚を内面化し、叱った上司に感謝している新入社員は実際のところ、親や学校の先生からこっぴどく叱られた経験があったのだろう。しかし、新入社員はまず、そんな記憶をきれいに消し去らねばならない。この言葉を吐くことは、本当の自分史を消し去り、終身雇用するかどうか分からない企業へ永遠の忠誠を誓う服従の儀式だ。本当に先生から叱られたことがなかったのなら、その社員は心から先生の教えに絶対服従し、叱られるポイントを一切与えなかった超のつく従順者で、自分自身の意志を表明できない人間なのだろう。
顔と名前を覚えて客に覚えてもらって一人前だ
この建前に対して、「そんな程度の知名度だったら、近所で少し努力するだけで簡単に達成できます」といおうものなら粛清されました
命令通りに仕事をこなせば、確実に報われる
と思って月100時間以上サービス残業したら、結局赤字に終わって「管理」責任を取らされました。
いつでもどこでも明るく大きな声でハキハキと
新入社員ものでは、地味な性格の人間が明るい性格へ変身することを尊ぶ。そして、明るく挨拶している時点で最終回とする。最終回の3か月後、その社員が心理上の無理をした反動で鬱になって退社する場面を映すことはない。
いまだに漫画読んでいるのか!
しかし、企業宣伝に過ぎない建前が躍る「大人のための子供向け新入社員ドラマ」より大人の鑑賞に堪える漫画が存在するのは確かだ。もちろん、漫画原作のドラマの場合、漫画をなかったことにするのは大人の常識だ。文化には階級構造がある。
世の中そんなに甘くない
その通り、企業は新入社員向けの建前がやすやすと通用するほど甘い場所ではない。
学生気分を払拭せよ
ここでいう学生気分とは、「自由闊達な雰囲気」とほぼ同意味である。つまり、本項に書いたような突っ込みを信じるなという訳だ。
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大人のための新入社員もの[編集]

一方、新入社員ものでもこのような視点が盛り込まれたものは、大人向けのジャンルということができる。

  • アルバイトをすれば社会への貢献意識を持てるとやる前は思っていましたが、実際は金儲けの手段以外ではありえませんでした」
  • 「1日に200回以上客に頭を下げたというのに、3回失敗しただけで三振法適用と言われてクビになった」
  • 「"努力すればいつか必ず昇進の機会が与えられる"というが、皆勤したのに定年退社するまでそんな機会は一度もやってこなかったぜ、なまじ大卒でないだけに」
  • 「俺は新入りでも非正規社員なのだから、どんなに知識や技術を身につけても正社員に"お前こんなことも知らぬのか"とスマートフォン眺めながら無知無能扱いされ続けるんだ」
  • 居酒屋勤務だけど、感謝を集めろといった子供向けの絶対的建前が24時間365日の労働束縛獣に変身して殺されそうになっている」
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近縁[編集]

新入社員ものの近縁にニート脱出ものというジャンルがある。そこで流れる建前は新入社員ものの建前をより純化したものである。その本質は「新入社員もの」の建前に心底から裏切られた人間に対して、これまでの職歴を全部なかったことにした上で、もう一度新入社員向けのマニュアルを読むことにある。

ここに出てくる「上司」役は、脱出者を人間とも顧客ともみなしていないので、脱出者の心情を考慮することなどない。異を唱えても、如何にも心配しているように聞こえるマニュアルを読み上げるか、動物を見る視線で暴行を加えるだけである。そして、脱出者が抵抗を諦めて社畜精神を受け入れたとしても、その地位が向上することはなく、「永久の新入社員」の地位に留め置かれる。そして、就職して最終回を迎えたとしても、その直後に職場で働く学生バイトに嘲笑されるのがリアルなオチである。

「わあ、40代のオジサンがいまだにあんな子供だましの建前を本気で信じているぞ。これまでどんな経験を積んできたのだろう」

関連項目[編集]