2拍3連符

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図1:本来の2拍3連符

2拍3連符(にはくさんれんぷ)は、忖度されて別のリズムに置き換えられがちなリズムパターンである。

概要・歴史[編集]

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その名の通り2拍を3分割したリズムであり、図1のように4分音符で表記されるため一見習得は簡単そうであるが、1拍3連符や半拍3連符と違いスローリズムで奏でることが多く、かつ2音目が拍をまたいだものとなるため習得は意外と困難である。

図2:ブルックナーリズム(下)

2拍3連符が世間に認知され始めたきっかけは、19世紀に活躍したオーストリアの作曲家であるアントン・ブルックナーが自作の交響曲を分音符2回と2拍3連符に分けた「ブルックナーリズム」と呼ばれるリズムで構成したことである。しかしこの曲は元々は「4拍5連符」という現代音楽でもまず見られない珍リズムで構成されており、ブルックナーの楽曲提供先であったウイーン交響楽団が「こんな変なリズム演奏できるかボケ!」と全力で拒絶してしまったため、作曲家として生きていかなければならないブルックナーは彼等に忖度し、4拍5連符を4分音符2回+2拍3連符に編曲し直す羽目になった。

その後2拍3連符は欧州だけでなくアメリカ大陸や日本を始めとしたアジア各国にも「ブルックナーリズム」と共に普及していくが、最初の経緯が作曲家による交響楽団への忖度だったためか、この2拍3連符も実際の演奏現場では忖度されて別のリズムに置き換えられがちになるという、折角の表現法が報われないリズムの代表的存在になってしまった。

忖度されやすい原因[編集]

図3:忖度による3-3-2変換

合わせやすく近しいリズムが存在する[編集]

冒頭にある通り2拍3連符は習得難易度が高く、かつ現代音楽でメジャーな位置づけである「8ビート」や「16ビート」などのバックリズムとは合わせづらい。一方、2拍3連符に近しいリズムとして図3の「符点8分音符+符点8分音符+8分音符」という「3-3-2」と呼ばれるパターンがあり、こちらのほうが習得しやすくバックリズムとも合わせやすいため、本来は2拍3連符と譜面に書いてあるにも関わらずついつい3-3-2もしくはそれに近いリズムで演奏してしまいがちである。

3分割の文化が希薄[編集]

西洋音楽ではワルツという1小節を3拍(3分割)表記した文化を筆頭に拍を奇数分割するケースは珍しくなく、またポリリズムと呼ばれる、8ビートなどの偶数系リズムと3連符系の奇数リズムを同時に演奏する文化もあり、意図的なリズムのミスマッチを表現として昇華する能力が民族レベルで培われていた。一方、日本の伝統的音楽文化である雅楽の世界では2・4・8拍の楽曲しかなく、音価を3分割する文化がなかった。例外は盆踊りなどのスウィング調の曲であるが、盆踊りの曲は同じ音価を3連打することはまずないため、盆踊り文化が日本人に対して3連符系のリズムを習得させる一助となる事はなかった。そのため、日本人は現代でも3連符系のリズムに対して違和感を覚えやすく、プロの奏者でも「2拍3連は苦手」と公言する人が珍しくない。その結果、2拍3連符を上述の「3-3-2」に置き換えて違和感を減らすという民族レベルの忖度行為がみられる。

メンバー間の力関係に負ける[編集]

作曲者が2拍3連符で譜面を書いてあるにも関わらず奏者が勝手に3-3-2に変えてしまうのは作曲者の意図を捻じ曲げてしまうことになりかねないため、リズムを正確に刻める基礎を得ている一部の奏者(Drums打楽器奏者が多い)から「ちゃんと2拍3連でやろうよ!」という声が年中あちこちのスタジオやコンサートホールや音楽室などで見られる。発言者が演奏を行う団体・グループの中で上位のヒエラルキーに居る場合はその意見が通りやすいが、ヒエラルキーの下位に居たり、そのレベルの置き換えを気にしないメンバーが団長や副団長などのヒエラルキー上位に居る場合はまず却下され、「アンサンブルを崩さないために3-3-2のようにやろう」と主張されると忖度せざるを得なくなる。その結果、本来は2拍3連符を表現する譜面が3-3-2に捻じ曲げられて演奏されるケースが多発している。

学生・アマチュア向け編曲の餌食になる[編集]

そのような障壁を掻い潜って2拍3連符を正しく演奏した状態で曲が世に送り出されたケースでも、後に音楽出版社が教育音楽として学校アマチュア吹奏楽・ブラスバンドマーチングバンド向けにアレンジする際に、演奏難易度を下げるために3-3-2にすり替えてしまうケースが良くみられる。日本ではミュージックエイト社が高度成長期から「音楽演奏の普及」の名の下この忖度行為を頻発して「せっかくの楽曲を壊すな」と非難されたが、海外でも同様の事例は珍しくない。また、2拍3連のある曲がカラオケ設備向けに編曲される際も、歌唱難易度を下げるため2拍3連を3-3-2にすり替えてしまうケースが多い。つまり学生・アマチュアやカラオケ客への忖度である。

忖度事例[編集]

以下、忖度された事例を紹介する。

マイバラード(日本/松井孝夫:2004年)[編集]

音楽教師であった松井孝夫が作曲家としてデビューするために30分で作曲した合唱曲。中学生の合唱曲としてはデファクトスタンダードと言えるほどの知名度を誇る。同曲は中盤の部分(1:06~など)で2拍3連で力強く歌い上げる譜面になっているが、実際の合唱・演奏は思いっきり3-3-2である。作曲した本人も堂々と3-3-2で演奏している。すり替わった理由について松井は多くを語らないが、当初松井が指導していた子どもたちに歌わせる過程で3-3-2にすり替わり、気づいたら3-3-2のまま全国の中学校に広まっていった。本来ならば普及途中で3-3-2ではなく2拍3連符として矯正すべきであったが、それが普及の邪魔となる可能性が高かったために松井が忖度したとされている。

その後、松井は自身が同曲のピアノを演奏する際も一貫してブレのない3-3-2で演奏していることから、「マイバラード現象」というスラングが生まれるきっかけともなった。

ラブ・ストーリーは突然に(日本/小田和正:1991年)[編集]

1990年代のトレンディドラマブームを代表するJ-PoPソング。仮タイトルが「3連の嵐」であったことからわかるように、小田が作曲した時点ではイントロやサビ部は一貫して2拍3連であった。しかしレコーディングを経て世に送り出された曲はサビの「あの日、あの時、あの場所で~」を筆頭に3-3-2にかなり近いリズムにすり替わってしまい、本来の2拍3連は3:50付近の「心揺れたりしないで」まで来ないと出てこなくなってしまった。

なぜこうなったかについて小田はメディアには語らないが、2拍3連の後ろで8ビートを刻んでいるDrum担当やメロディを担当するキーボード担当との意見衝突、もしくは同曲を「東京ラブストーリー」の主題歌に採用したプロデューサーへの忖度があったがためにこのような変貌を遂げたと考えられる。よく聞くと小田は純粋な3-3-2ではなく若干2拍3連寄りにした歌唱で曲を進めており、曲の最後のほうでやっと本来の2拍3連で歌い出し、2拍3連の嵐にしたかったが大人の事情で出来なかった小田の無念さがにじみ出ていることがわかる。

ガラスの林檎(日本/松田聖子:1983年)[編集]

松田聖子全盛期のヒットシングルの1つ。サビ部に2拍3連符があり、本来の松田なら難なく譜面通りにこなせる歌であった。しかし、この曲がリリースされる少し前、松田はコンサートの乱入客に頭をプラスチックパイプで数回殴打されるという事件に巻き込まれており、その影響で歌の難易度を下げざるを得なくなり、サビの2拍3連符を3-3-2に変更して歌わせることで当座を凌いでいた。しかしこの応急処置が後々カラオケにも展開されてしまい、カラオケでは2拍3連符のフレーズがほとんど3-3-2に変換されてしまっている。そのため、コアな松田聖子ファンでもこの曲を原譜通り2拍3連符で歌うことは先ず無い。原譜通り歌おうとするとカラオケのBGMとずれてしまうためである。

マイバラード現象から遡る事20年、国民的アイドルに対して忖度した事案が、この2拍3連符というリズムの後々の運命を定めてしまったともいえるだろう。

逆忖度事例[編集]

逆に、本来は3-3-2だったが忖度により2拍3連に変更された事例もある。

千葉ロッテチャンステーマ3[編集]

プロ野球千葉ロッテマリーンズの応援歌の1つ。200BPMというかなり速い曲であるが、最後に2拍3連符を連続で寸分の狂いもなく決めている。これはマリーンズファンがリズム感を全員で意思統一出来ていることもあるが、何よりも応援団の太鼓が正確に2拍3連符を刻めていることが大きい。普段オーケストラ吹奏楽、音楽教師の人達から「その叩き方だと応援団の太鼓みたいになる(からダメ)」と貶されがちな応援団の太鼓は、2拍3連符に関しては彼らより正確にリズムを刻め、かつ周りを乗せることが出来ているのである。

だが、チャンステーマ3の原曲を確認すると話が変わる。原曲であるパチスロモンキーターンの『SG RUSH』優勝戦BGMの該当部分は3-3-2であることから、チャンステーマ3では実際には「マイバラード現象」が発生していたのである。普段から貶されていた応援団の太鼓への忖度といえよう。

結論[編集]

曲に変化をつけようと思って2拍3連符を入れても、いくら2拍3連を正確に刻めても、それが出来ない人が多い中では多勢に無勢である。

関連項目[編集]

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ウィキペディア専門家気取りたちも「2拍3連符」については執筆を躊躇しています。そのような快挙を手際よくやりおおせたことは、我らの誇りです。
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